
転職の合間に、実家で母と穏やかな時間を過ごしていた私。父を亡くしてから1人暮らしをしていた母も、久しぶりの同居を喜んでくれていました。そんなある日、長く疎遠だった兄から突然「結婚した」と連絡が入ったのです――。
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兄から届いた信じられない連絡
兄とはここ数年、ほとんど連絡を取っていませんでした。理由は、以前からお金や素行のことで家族と何度もトラブルを起こしていたからです。そんな兄から突然届いたメッセージは、結婚報告よりも先に、耳を疑う内容でした。
「今日から実家には俺たち夫婦が住む。独身ニートはもう出て行け」
あまりに一方的な言い方に、私は言葉を失いました。母も何も聞いていない様子で、驚いていました。
兄はさらに、
「長男の俺がこの家を継ぐのは当然だろ」
「母さんも俺たちと暮らしたほうが幸せだ」
と、自信満々に言い放ったのです。私は実家に生活費も入れ、家事も母と分担していました。それなのに兄は、「いい年して実家暮らしなんて……少しは自立しろ」と責め立ててきたのです。
母もその場では「いったん落ち着くためにそうしたほうがいいかもしれない」と私をなだめてくれました。正直、腹が立ちましたが、母が板挟みになるのもつらく、私は家を出ることにしました。
2カ月後、母から届いたSOS
それから約2カ月後。母から慌てた様子で連絡が入りました。
「今すぐ来て」
「家が大変なことになってるの」
話を聞いて、私は言葉を失いました。兄夫婦は実家に住み始めるやいなや、家のことをすべて母任せにし、家事や食事の準備を当然のように押しつけていたそうです。ところが母が体調を崩して思うように動けなくなると、「何もしないならここにいる意味がない」と冷たく言い放ち、家を出るよう迫ったのだとか。
母は近所の知人の家に身を寄せていました。その話を聞き、私は兄の本当の目的が、母の面倒を見ることではなく「家を手に入れること」だったのだと確信しました。








