


子どもたちの面会について、妻からは「どちらでもいい」と言われていました。
勇気は悩んだ末、離婚後、子どもたちとの面会はしないと自ら決断して、書面にしました。それでも、妻から「子どもたちとは、もう会わなくていいの?」と聞かれると、涙があふれて止まりません。
「いい……それでいい。子どもたちとは会わない」
これ以上、妻に泣き顔を見られたくなかったので、荷物をまとめることを理由に2階に上がりました。クローゼットを開けると、その中はいろいろな物がごちゃごちゃと乱雑に置かれています。何が勇気の私物なのかもわからない状態でしたが、思い出の品々ばかりが目に入ります。
長女が幼稚園のときに描いた絵
次女が粘土で作った作品
作文でもらった賞状
習字……
クローゼットの中にある私物を、今すぐ片付けることはできそうにありませんでした。「この中の物は、今度来たときに片付けよう」床に落ちた涙を服の裾で拭き、勇気はクローゼットを閉めました。
深呼吸して気持ちを落ち着かせ、妻がいる1階へ。
妻は、弁護士が作成した書類にサインと印鑑を押して、渡してきました。
「離婚届が受理されたら教えて」と伝えると、「わかったけど、食器とか家具とか、こまかいことはどうするの?」と妻。
「俺は自分のものだけでいい。最低限で」
通帳や服など必要なものだけを持って帰ることにして、あとは後日取りにくることに。無言で帰り支度をしていると……。
「まじで……ごめん」
「何が?」
「いや……いろいろと……。最後のほうとか、つらい思いをさせて……ごめん」
その言葉を聞いた瞬間、今までの思い出が脳内を駆け巡り、またすごい勢いで涙があふれてきました。もう、何を言われても泣いてしまう……。
自分がかわいそうで惨めでした。
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クローゼットの中には、子どもたちの思い出の数々が詰まっていて、片付けることができなかった勇気。離婚後に子どもたちとの面会をしないと決めたようですが、本当にそれでいいのでしょうか。浮気「サレ」た側が、感情にフタをしてばかりいるようでつらいですね。
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