骨に刺激を与えて強くする

――たんぱく質の摂取と日光浴の他に、おすすめの骨の強化方法がありましたら教えてください。
中村先生 実は、材料があるだけでは骨は丈夫になりません。「骨が弱ってきたから強くしましょう」という指示が出ないと骨の強化は始まらないんです。その指示の一つが、骨への刺激です。骨は刺激を受けると丈夫になろうとして、新陳代謝が活発になるんです。
――刺激というのは、どの程度のものが必要なのでしょうか?
中村先生 ほんの少し、骨に振動を与えられれば十分です。私が患者さんに指導しているのは「1分間骨たたき」というものです。
方法は簡単で、椅子に座ってこぶしを握り、右手で右ひざの上を、左手で左ひざの上を交互に軽く叩くだけ。私は「ひざコツコツ」と呼んでおり、1分間で100回のスピードを目安におこないます。また、1分間骨たたきには立っておこなう「足踏みコツコツ」もあり、これは左右交互に足踏みをしながら足をかかとから地面に落とします。
――1分間骨たたきは、どれくらいの回数を意識しておこなうのが良いのでしょうか?
中村先生 「ひざコツコツ」も「足踏みコツコツ」も1日に100回が目標です。まとめておこなっても、分割しても構いません。骨は刺激すればするほど強くなりますから、1日100回を超えても大丈夫です。
――最後に改めて、骨の大切さについてお言葉をお願いします。
中村先生 私の患者さんには「骨がコケたらみんなコケる」とお話をしているんです。骨が弱くなるとどんなにメイクを頑張っても顔つきは老けてしまいますし、姿勢も悪くなってしまいます。骨折をすれば以前と同じ生活はできなくなりますから、行動範囲も狭まってしまいます。
私は自分の意思で好きな場所へ行けることが、人間が人間である所以の一つだと考えています。いつまでも若々しくイキイキと過ごすためにも、今から骨の大切さを理解して丈夫な骨を維持してもらいたいと願っています。
<著書>

『医者が考案した骨粗しょう症を防ぐ1分間骨たたき』中村光伸/著 アスコム 1300円+税
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※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
取材・文/熊谷あづさ(50歳)
ライター。1971年宮城県生まれ。埼玉大学教育学部卒業後、会社員を経てライターに転身。週刊誌や月刊誌、健康誌を中心に医療・健康、食、本、人物インタビューなどの取材・執筆を手がける。著書に『ニャン生訓』(集英社インターナショナル)。








