
当時の私は会社員として働きながら、Webデザイナーを目指して勉強を続けていました。大学時代から10年交際している同い年の彼がいて、「若いうちはお互いに仕事を優先し、30歳になったら結婚しよう」という彼の考えに私も賛成していました。夢に向かって努力しながら、将来は彼と家庭を築く——そう信じて疑わなかったのです。そんな中、30歳の誕生日を目前に控えたある日、彼から「大事な話がある」と呼び出されました。
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昇進とともに変わった彼
待ち合わせ場所へ向かう足取りは、自然と軽くなっていました。「もしかしてプロポーズかもしれない」そんな期待があったからです。
ところが彼の口から出たのは、「課長に昇進することになった」という報告でした。もちろん喜ばしいことですし、その日は素直に祝福しました。
しかし、その後から彼の様子は目に見えて変わっていきました。仕事が忙しいと言って会う時間は減り、電話をしても「用件は? 急いでいるからまた後で」と短く切られることが増えました。
誕生日が近づいても具体的な話はなく、不安が募っていきました。心配になった私は、彼と同じ部署に勤める共通の男友だちに様子を尋ねました。すると、「最近は休日出勤も増えているし、周囲にかなり厳しくなっている」とのこと。合理性や効率を強く求めるあまり、言葉がきつくなっている場面もあったようです。
学生時代から効率重視の性格ではありましたが、昇進後はさらに拍車がかかっている様子でした。
誕生日直前の衝撃
誕生日の前日、彼から突然連絡があり、急きょ会うことになりました。少しはお祝いしてくれるのかもしれない——そう思った私に、彼は開口一番、分刻みで組まれた「当日のタイムスケジュール」を見せてきました。
食事中も彼はスマートフォンを手放さず、仕事の連絡を優先。忙しいのだと理解しようとしましたが、目の前にいる私への配慮はほとんど感じられませんでした。積もり積もった思いがあふれていた矢先、彼は信じられない言葉を口にしたのです。
「将来を合理的に考えたい。自分は嫁は20代がいいと思っている」
そう一方的に告げられ、話し合う余地もないまま電話は切れました。10年という時間を共にしてきた相手からの言葉とは思えず、私はしばらく深い喪失感の中にいました。








