
私は87歳になります。若いころは仕事ひと筋でしたが、今は30歳になる孫との時間が何よりの楽しみです。その日も、孫と現地で合流する予定で飛行機に乗りました。久しぶりの空の旅に、少し胸を弾ませながら機内へ向かったのです。
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「席が違います」と言われて
搭乗券に書かれた指定席に着き、腰を下ろそうとした瞬間のことでした。若い客室乗務員の方が足早に近づいてきました。
「お席、間違っていませんか? 失礼ですが、こちらファーストクラスのお客さま専用のエリアでございます」
きっぱりとした口調でした。私はチケットを確認し、「こちらの番号で間違いないと思いますが……」と静かに伝えました。すると彼女は、「恐れ入りますが、もう一度お手元の半券をご確認いただけますか?」と続けました。
まるで不正を疑うような言い方に、胸がざわつきました。周囲の視線も集まり、居心地の悪さを感じました。
冷静に、事実を伝える
声を荒らげても仕方がありません。私は落ち着いて、搭乗券を差し出しました。そのやりとりを見ていた別の乗務員が近づき、端末で確認をしてくれました。結果は、私の席で間違いありませんでした。
「申し訳ありません。確認不足でした」
そう説明がありましたが、最初の乗務員からは、はっきりとした謝罪はありませんでした。私はその場で静かに「年齢や服装だけで判断されるのは、とても悲しいことです」と言いました。
機内は一瞬、しんと静まり返りました。








