かわいいワンピースのはずなのに…
私が玄関のドアを開けると、新聞屋の年配女性が「こんにちはー! 新聞の集金に来ました」と言いました。「今お金を持ってきますね」と私が振り返ると、おばさんが「ちょっと、あんた、今日近所で何かあったの?」と真剣な面持ちで聞いてきました。
私は驚いて「今日ですか? 自治会で何かありました?」と思わず聞き返してしまいました。何か行事をすっぽかしてしまったのではないかと私は不安になりました。
女性は近所に住んでおり、すれ違えばあいさつをする顔見知りの仲です。すると女性は「いや……不幸でもあったの? 私知らなかったんだけど……」と続けます。
私は近所で不幸があったなんて聞いておらず、さらに驚いて「え? そうなんですか? 私も知りませんでした」と答えました。しばらく沈黙があり、戸惑う私を見て女性は「でも…だってあんた喪服着てるじゃない」と言ったのです!
なんと私が満を持して購入した黒のワンピースは、喪服に見えたそうです。私は少しショックを受けながら「これ喪服じゃないんです……」と答えました。
女性は急にばつが悪い様子で「あ……そうなの? ごめんなさいね、年を取ると目も悪くなって……」と言い「あ、今月も3,400円です」と急にてきぱきとお金を数え始めました。そして集金が済むと「また来月お邪魔します~」とそそくさと帰っていきました。
私はショックを受けましたが、じわじわとおもしろさがこみ上げてきました。改めて鏡を見ると、たしかに喪服に見えなくもないのです。
張りのある素材、光沢、そしてすっぴんの私……一つひとつの要素が喪服感を醸し出しているような気がしてきました。私はこの服を着るときは下にカジュアルなパンツを合わせたり、アクセサリーを付けたりして、喪服っぽく見えないようにして着ようと誓いました。
まとめ
今回の件で、「黒いワンピース」という定番アイテムの難しさを痛感しました。 1枚でサマになるはずのリネン素材も、ハリ感や光沢、そして着る人の姿勢やすっぴんといった要素が重なると、思いも寄らず「喪服」に見えてしまうことがあるのですね。
若いころは何気なく着こなせていた黒ですが、大人世代こそアクセサリーでの味付けや、異素材のパンツを合わせるなどの「ひと工夫」が重要だと学びました。今回の失敗を糧に、姿勢をシャキッと正して、次は「それステキね!」と言われる着こなしを目指したいと思います。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
著者:田川 ゆうこ/30代・ライター。体型の悩みは出産がきっかけなのか自分がきっかけなのか……悩む三姉妹の母。今年こそダイエットを卒業したい。
イラスト/村澤綾香








