マンガ家・イラストレーターの和田フミ江さんが、喉元の違和感をきっかけに甲状腺腫瘍が見つかり、検査や手術、結果待ちの日々に向き合った体験マンガ。
ある日、喉元の出っ張りが気になった和田さん。総合病院の医師から、甲状腺にできた腫瘍について「手術で摘出する方針になる」と説明されました。とても不安になったけれど、家族のことを考え「自分がしっかりしないと!」と気持ちを切り替えて、入院までにできることを淡々とこなしていきました。
高くないし、こもっていて聞こえづらいし
大したことではないのですが、私には思春期のころからコンプレックスだったことがありました。
それは……。

高校生のころ、周りにとてもかわいらしい声の同級生が何人かいました。
私の声は高くないし、少しこもっていて聞こえづらい感じなので、それがとても嫌でした。
大人になってからも、かわいらしい声への憧れが残っていて、そういう人と話すとなんとなく落ち込んでしまったり……。
しかし、甲状腺の手術後に声がかすれたり、出しにくくなったりする場合もあると医師から聞き、怖いと思うと同時に、今の自分の声がとても大切に思えました。
長年「嫌だなあ」と思っていた自分の声でしたが、もはや自分の大事な一部。
今まで度々、声のことで劣等感を抱いていたのは無駄だったなあと、50歳を前にやっと気付いたのでした。
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甲状腺の近くには声帯の動きに関わる神経が通っているため、甲状腺の手術後に声がかすれたり、出しにくくなったりする場合があるようです。元の声を失う可能性を聞いたことで、今まで好きではなかった自分の声が、急に大切なものに感じられた和田さん。手術への不安の中で、自分の体の一部を見つめ直すきっかけにもなったのかもしれません。
監修/鷲尾有司先生(わしお耳鼻咽喉科 院長)
日本耳鼻咽喉科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医。大阪市立大学医学部卒業。大阪市立大学大学院医学研究科外科系専攻を修了し、通年性アレルギー性鼻炎に対する免疫療法で医学博士取得。2011年に兵庫県西宮市に「わしお耳鼻咽喉科」開院。
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