
夫の故郷の広島で暮らし始めたものの、私はまだ、この街に寄せる夫の思いを知りませんでした。引っ越してから1年近くたったころに実現した2人の外出をきっかけに、広島や、長く一緒にいる夫を見る目も静かに変わりました。
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一緒に行きたい場所とは
夫の転勤を機に、夫の故郷である広島県へ引っ越しました。広島で始まる新生活を楽しみにしていた私に、夫は引っ越し前から「一緒に行きたい場所があるんだ」と話していました。
私は、どんなステキなお店に連れて行ってくれるのだろうと、胸を弾ませていました。
「もう少し待ってほしい」と言う夫
仕事に追われる中、慌ただしく引っ越しを終え、生活が落ち着いたころには寒い季節になっていました。
そんなある日、夫に「そういえば、一緒に行きたい場所があるって言っていたよね」と尋ねました。すると夫は、「うーん、そうだね。もう少し待ってほしい」と言います。
写真映えする季節を待っているのかなと思いましたが、それ以上は聞かず、再び忙しい毎日を過ごしていました。
それから約半年後、「一緒に行きたい場所」の話もすっかり忘れかけていたころ、夫から「そろそろ行こう」と声をかけられました。
「ああ、そういえばそんな話もあったね」と返したものの、引っ越し前に感じていたわくわくした気持ちは、すっかり薄れていました。暑い中を出かけるのは少し面倒だなと思いながらも、準備を済ませました。







