
足の付け根やデリケートゾーンにできものができると、気になっていても「見せるのが恥ずかしい」と受診をためらってしまうことがあります。症状が治まるのを待ったり、市販薬で対処したりするうちに、どうなったのでしょうか。受診をためらいやすい場所にできた「できもの」をめぐる3人の体験談を紹介します。【医師解説あり】
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よりにもよって鼠径部に

以前から、鼠径部の締め付けが強い下着をはいた後や体が疲れてくると、鼠径部にできものができることがありました。これまではつぶれたこともなく、気付けば腫れが引いていくことがほとんどだったので、深刻に考えることはあまりありませんでした。
しかし今回は触れると痛みがあり、数日たっても治まる気配がありませんでした。場所が場所だけに不安になり、「念のため」という気持ちで病院を受診することにしたのです。
診察室に入って担当医が若い男性だったため、見た瞬間に思わず身構えてしまいました。診てもらうには患部を見せる必要があるとわかってはいても、実際には想像以上に恥ずかしく、早く終わってほしいという気持ちでいっぱいでした。
診察の結果、粉瘤(ふんりゅう/皮膚の下に袋状の構造物ができ、本来は剥がれ落ちる角質や皮脂が袋の中にたまってできる良性の嚢腫)と説明され、大きな問題はないとわかって安心しました。
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正直なところ、デリケートな場所なだけに診察そのものよりも恥ずかしさのほうが強く印象に残っています。粉瘤は放置して悪化させると、より広範囲の処置が必要になることもあるそうです。これからは、場所や気持ちの問題でためらわず、少しでも不安を感じたら早めに受診しようと思っています。
【久野先生からのアドバイス】
・放置せず早めに受診を:粉瘤は自然に消えるものではありません。また、鼠径部のしこりは「鼠径ヘルニア」など、皮膚以外の病気による場合もあります。部位にかかわらず、違和感が続く場合は医療機関で相談しましょう。
・無理につぶさない:自分でつぶすと細菌感染を招き、炎症が広がる恐れがあります。痕も残りやすくなるため、触らずに病院へ向かってください。
・摩擦と蒸れを避ける:鼠径部は下着の摩擦が刺激になりやすい場所です。締め付けの少ない下着を選び、患部を清潔に保つことが悪化防止の基本です。
・粉瘤を取り除くには袋状構造の摘出が必要:粉瘤は、袋状の構造物が残っていると再発することがあります。完全に取り除くには、袋状の構造物を含めて摘出する治療が必要です。炎症や痛みが強い場合には、まず切開して内容物を排出する処置が優先されることがあります。
監修/久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
著者:佐藤ありす/40代女性・パート
イラスト:アゲちゃん







