離乳中期から後期へのステップアップはどうすればいい!?移行をスムーズにする “つなぎ”のパン離乳食レシピ

赤ちゃんの口や歯、消化機能の発育・発達に合わせて、形状やかたさを少しずつステップアップさせていく離乳食。離乳後期になると、カットすればそのまま食パンやロールパンも食べられるようになりますが、それまであげていた「パンがゆ」に比べると食感の変化が大きいように感じられることも。中期から後期の移行期にはどのような点に注意して、どんな離乳食をあげればよいのでしょうか。おすすめレシピと併せて管理栄養士が解説します。
赤ちゃんの口の発達は「左右の頬の動き」でチェック

- 離乳中期から後期にかけて、離乳食のステップアップに悩むという声が編集部に寄せられています。
- 中期から後期でレシピがガラッと変わるけれど、これって普通?
- どろどろのパンがゆからカットした食パンにいきなり変えてもいいの?
- 離乳後期のレシピにすると食べにくそう。移行が難しい
- たしかに 1 日 3 回食になったからといって、赤ちゃんが急にいろんなものを食べられるわけではありませんよね。何を目安にして後期食に移行していけばいいのでしょうか? 管理栄養士の植草先生に聞いてみましょう。
口の中の動きを目安にします。離乳中期では、舌を前後だけでなく上下にも動かせるようになり、舌で食べ物を上あごに押し付けてつぶすことができます。食べ物の形状の違いに応じて、口の動かし方を変えながら食べられるようになるんです。
離乳後期になると、舌を前後、上下に加え、左右にも動かせるようになるので、舌でつぶせないものは、歯ぐきでつぶして食べることができます。
- 赤ちゃんの舌が前後上下左右に動き、食べ物を歯ぐきでつぶせている様子は、どのあたりを見るとわかるんですか?
頬の動きがポイントです。離乳中期のころはモグモグしているとき、左右の頬が同時に動きますが、離乳後期になると左右どちらかの頬と唇がモグモグと動いて、歯ぐきで噛んでいる様子がわかると思います。
とはいえ、口の発達も徐々に進んでいくものです。食べるときに歯ぐきを使っているのか、様子を見ながら少しずつメニューの水分量を減らして、かたさを変えていくといいでしょう。
離乳中期から後期の移行期は「パン」が便利

- 離乳後期になるとメニューの形状も大きく変化するんですね。
- はい。手づかみ食べも始まりますから、ゆで野菜、卵焼き、おやきなど少しずつ大人の食事に近いメニューも出てきます。ただ先ほどもお話したように、後期になったからといって急にかたさのあるものを出しても食べられないことがあります。その場合は、徐々に移行させていくといいですよ。
- 離乳中期から後期に移行する「つなぎ」の離乳食で、おすすめの食材はありますか?
パンが便利ではないでしょうか? 繊維状になっていてやわらかく、唾液と混ざりやすいので、離乳後期になればスティック状にカットした食パンも食べられることが多いと思います。
ただ離乳食の進み具合は個人差が大きく、赤ちゃんのご機嫌にも左右されるもの。いきなりパンがゆからパンそのものに進むのが難しいときは、パンを角切りにしてスープで煮込んだりミルクに浸して焼いたりして、食べやすく工夫してみるといいでしょう。食べ具合を見ながら徐々に水分を減らしてみれば、パンがゆからスムーズに移行できます。
赤ちゃんがある日突然パンを食べない、ということもありますが、そんなときはミルクに浸してみると舌触りが変わって食べてくれる場合も。臨機応変にかたさを変えられるのもパンのメリットです。
- 次章では離乳中期から後期に移行するときの“つなぎ”のパン離乳食を紹介します。
【離乳中・後期】コーンポタージュのひたパン
パンがゆからステップアップしたメニュー。中期の後半からあげられます。パンの量やかたさは赤ちゃんに合わせて調整しましょう。
【離乳中・後期】コーンポタージュのひたパン

材料1食分
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食パン(ミミを取り除いたもの)超熟8枚スライス1/2枚~2/3枚
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鶏ささみ8g
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玉ねぎ1cm幅のくし切り1個(10g)
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コーン(ホール缶)大さじ1(15g)
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無塩バター小さじ1/2(3g)
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水100ml
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牛乳40ml
作り方
- 食パンはミミを取り除き、5mm 角に切る。鶏ささみは筋を取り除き、細かく切る。玉ねぎはみじん切りにする。
- 鍋に無塩バターを溶かし、鶏ささみ、玉ねぎ、コーンを入れ、鶏ささみに火が通るまで中火で炒める。
- 水を加え、具材がやわらかくなるまで弱火~中火で煮る。
- 3をハンドブレンダーでなめらかになるまでかくはんし、こしてとうもろこしの皮を取り除く。
- 4を鍋に戻し入れ、牛乳を加え、弱火~中火で温める。
- 1 の食パンを加え、赤ちゃんに合わせたやわらかさになるように弱火~中火で1~2分煮る。
・ 鶏ささみを入れることでうまみがアップ!
・ 後期になったら食パンは加熱せず、スープに浸すだけでもOK
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【離乳後期】きな粉ミルクトースト
手づかみで食べられるメニューです。食パンを使う場合は、ミミを取り除いた8枚スライスの2/3枚を3cm幅×4cmの長さ程度にカットしてください。
【離乳後期】きな粉ミルクトースト

材料1食分
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ロールパン(超熟ロール)1/2本
(中央部分) -
牛乳50ml
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無塩バター小さじ1/2(3g)
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きな粉少々
作り方
- ロールパンは中央部分を約1cm幅に切り、5切れ用意する。
- バットに牛乳を入れ、ロールパンを浸す。
- フライパンにバターを溶かし、2を並べ、両面に焼き色をつける。
- 焼き上がった3を器に盛り、きな粉を振りかける。
・ 牛乳のみを使っているため浸すだけでパンがすぐにやわらかくなります
・ 素材の甘みときな粉の風味でやさしい味わいに仕上がります
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* 厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」(2019 年改定版)に基づいたレシピですが、離乳食のかたさや形状は目安です。赤ちゃんの発達や食べる様子を見ながら調整しましょてう。
* 器具や食材などにより調理時間、仕上がりは異なります。様子を見ながら調整してください。調理途中や調理後に水分が足りないと感じたら、水分を足して再度、短時間加熱をし調整しましょう。
* 初めての食材は、万が一食後に体調が悪くなったときに医療機関を受診できるよう、小児科の診療時間内の午前中に、また、1日に1種類ずつ食べさせるようにしましょう。
シンプルな素材でつくられている「超熟」は離乳食にピッタリ!

(左)超熟(6枚スライス) (右)超熟ロール(6個入)
赤ちゃんの離乳食の食材としても人気の「超熟」シリーズ。小麦粉、砂糖、バター入りマーガリン、パン酵母、食塩、米粉、醸造酢といったシンプルな素材で作られていて、卵は使用していません※。小麦本来の甘みや香りが引き立ち、さまざまな食材に合わせられるのもポイントです。
写真の商品のほか、ラインアップには国産小麦 100%の「超熟 国産小麦」も。赤ちゃんの成長に合わせて幅広くアレンジしてみてくださいね。
※「超熟ロール」のみ同じ設備で卵を使用した商品を製造しています
* これらの商品は乳児用規格適用食品(食品衛生法に基づき乳児用食品に係る放射性物質の規格が適用される食品)と同等の管理をしています。
監修者紹介

管理栄養士
植草真奈美
体育大学卒業後、保育園で栄養士として離乳食や乳幼児食、アレルギー食など子どもたちの食に携わる。 その後大手料理教室へ。本社商品開発部を経てヘルスケア事業部の立ち上げに従事。妊活食、離乳食のセミナー企画・運営や全国のスタジオで行う妊婦食、離乳食レッスンの制作、講師指導など、妊活~妊娠、出産、離乳食の事業を中心に担当する。 2016 年に独立。現在は「その想いを、おいしいに」をコンセプトに、管理栄養士としての視点を生かしたレシピ開発やベビーフードなどのレトルト食品、冷凍ミールの商品開発を手がけるほか、オリンピック代表選手をはじめ、日本トップレベルのアスリートの栄養管理も担当。
編集部まとめ
かたさや形状が変えやすいパンは離乳食に欠かせない便利食材。余ったらママ・パパがおいしく食べられるのもポイントです。移行期をラクに乗り切るために、買い置きしておくと安心かもしれませんね。
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