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予防接種の不安をスッキリ解決★小児科医×先輩ママ対談

予防接種の不安をスッキリ解決★小児科医×先輩ママ対談

赤ちゃんの予防接種は、生後2カ月から受けられます。積極的に打ったほうが良いらしいけど、なぜ必要なんだろう……と、ふと考えてみると意外と知らないことばかり。そこで40年以上、小児科医として多くの子どもたちを診察してきた津村治男先生とお二人の子どもを持つ先輩ママの池澤摩耶さんが「予防接種」についてオンラインで対談。ワクチンの疑問をスッキリ解消します。

対談するのはこの2人

池澤摩耶 さん

池澤摩耶 さん
子育て中のママを中心に高い支持を集めるインスタグラマー。自身も14歳の息子と8歳の娘を育てる。海外在住経験を持つリケジョで、予防接種にも高い関心アリ。

津村治男 先生

津村治男 先生(津村こどもクリニック院長)
17年の勤務医経験を経て名古屋市でクリニックを開院。「こんにちは」という声だけで子どもの体調が判断できるベテランドクター。

予防接種は何のために打つの?

自分を病気から守り、社会に病気がまん延するのを防ぐため

自分を病気から守り、社会に病気がまん延するのを防ぐため
  • 私たちは一生のうちに、様々な予防接種を受けますが、特に赤ちゃんはたくさん予防接種がありますね。そもそも予防接種は何のために打つのでしょうか?
  • 予防接種の目的は大きく、①自分の体を病気から守ること、②人にうつさないことの2つ。それこそまだワクチンがなかった時代、感染症によっては死に至ることもあり、例えば狂犬病にかかった犬にかまれただけで死を覚悟しなければなりませんでした。現代は予防接種をすることで、病気にかからない、もしくはかかっても軽症で済むようになりました。

    また多くの子どもたちが予防接種を受けることで、感染拡大を防ぐことができます。持病やアレルギーなど特別な理由によって予防接種を受けられない子どもたちまで、集団免疫によって感染症から守れるということなんです。

  • 免疫の未熟な乳幼児を守るために予防接種は重要なんですね!そういえば私の子どものころは、保護者の付き添いもなく、学校で集団接種がおこなわれていました。
  • 1994年に法律が改正されるまで、予防接種は国民の義務だったのでそのような接種方法が多くおこなわれていました。現在、予防接種は定期接種と任意接種、それに新型コロナワクチンのような、まん延上、緊急で必要がある場合におこなう臨時接種の3種類があります。定期接種は義務というわけではありませんが、「予防接種法」によって国から接種を受けるように勧められています。

予防接種の種類

定期接種 ロタウイルス、四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)・B型肝炎 ・ヒブ・小児用肺炎球菌 ・BCG ・MR(麻しん・風しん)・水痘(水ぼうそう) ・日本脳炎 ・子宮頚がん(HPV)
任意接種 おたふくかぜ、インフルエンザなど。

※ 定期の予防接種のワクチンでも、法律で決められている接種年齢から外れた場合には任意接種としての扱いになる。

  • そうそう、上の子のころに比べると、下の子は定期で打てるワクチンの種類がずいぶん増えたんですよね。
  • 以前は、欧米などの諸外国に比べて使用できないワクチンが多く、日本は本当にワクチン後進国でした。それがここ10年で子どものワクチンでは、ヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頚がん、水痘、B型肝炎、ロタウイルスが定期接種に加わって、ワクチン環境が大きく変化したんです。
  • なるほど。ウガンダに友人がいるんですが、日本の予防接種の話をしたらうらやましがられました。「日本の赤ちゃんはすてきなプレゼントがあって幸せだね」と。予防接種があるからこそ、多くの子どもたちが大きな病気にかからず元気に過ごせている。日本にいると当たり前のように思ってしまうけれど、実は恵まれているんですよね。

任意接種もやっぱり打ったほうがいい?

おたふくかぜから難聴の恐れも。ワクチンで防ぎましょう

おたふくかぜから難聴の恐れも。ワクチンで防ぎましょう
  • 水痘(水ぼうそう)は2014年から2回の定期接種になりました。それまではよくある病気だったのに、今ではうちのクリニックで、水痘で受診する子は年間10人くらい。そのほとんどは水痘ワクチンが任意接種だった世代で、2回打っていない子どもです。
  • 私が子どものころはもちろん水痘の定期接種もなく……。免疫がつくから、水痘はむしろ人からうつされたほうがいい、なんていうワイルドな声もありました。
  • 時代は変わりましたよね。もしかかったとしても、水痘ワクチンを2回接種していたら、ごく軽症で済みます。実際、水痘は1人がかかったらたくさん患者が出るほど感染力の強い病気ですが、今はまれにかかる子がいても、周囲に予防接種をしている子が多いので、それ以上感染が広がることはありません。患者が激減したのを目の当たりにして、予防接種の重要性を改めて感じています。
  • つまり任意であっても予防接種は打ったほうが良いということですよね?
  • そうですね。今はおたふくかぜとインフルエンザ、それから海外渡航の際に受けるA型肝炎や狂犬病などの「渡航ワクチン」などが任意になっていますが、いずれも重要なワクチンです。
  • 任意接種を受けなかった場合、どんな心配がありますか?
  • 例えば、おたふくかぜにかかった場合、まれに合併症として難聴が起こります。特に子どもの場合、難聴になってもすぐに気づかないことが多く、知らないうちに聴覚を失っていることもあります。耳が聞こえなくなってからでは取り返しがつきません。任意接種は費用がかかりますが、健康を守るためにできるだけ接種してほしいです。市町村によっては一部費用を負担しているところもあります。
  • 任意接種は病院によってワクチンの金額が異なりますよね。
  • 自治体がおこなう定期接種に対し、任意接種は医療機関それぞれが値段を決めておこなっています。そのため、病院によって金額の差はありますが、ワクチンの質に違いがあるわけではないので安心して受けてください。

日本になくなった病気でも予防接種をおこなう理由は?

他国から持ち込まれたら大流行の可能性があるため

他国から持ち込まれたら大流行の可能性があるため
  • 2年前までイギリスに住んでいました。日本の予防接種とは種類が違っていて、私が子どもを連れて行ったイギリスの病院では、日本脳炎のワクチンは1回4万円だったんです。あまりに高額で未接種のまま帰国。でも「日本脳炎」にかかった人って周りで聞いたことがないし、このまま打たなくていいかも?と少し迷いました。

    ※ その後自治体に相談し、定期接種扱いで無事3回接種終了(自治体によって対応が異なります)。

  • 日本脳炎は蚊を媒介にしてかかる急性脳炎。感染しても多くの人は無症状で終わりますが、発症すると20~40%の人が死亡する怖い病気です。東アジアで多く見られ、日本でも数は少ないけど患者は出ています。
  • レアな病気でも予防接種は必要なんですね。ポリオは日本でなくなったと言われていますが、なぜ今も接種するのでしょうか?
  • 日本では約30年間野生株による患者は出ていませんが、世界ではポリオの発生している国があります。予防接種を長い間中止すると、日本はポリオの免疫を持っていない人がたくさんいることに……。その状態でひとたび外国からポリオが持ち込まれると、流行が起こる恐れがあるので、定期接種で予防することになっているんです。
  • 先生のお話を聞いて納得。改めて正しい情報を多く得ることの大切さを実感しています。予防接種は赤ちゃんを守るためのもの。だけど副反応が心配だからと、ネットで情報収集した結果、ネガティブな情報に引っ張られて、予防接種をためらってしまうというケースも耳にしますから。
  • SNSで誤った情報が拡散してしまうと、正しく訂正するのは困難ですよね。予防接種で不安なことがあったら、かかりつけ医やお住まいの自治体に相談するのが一番だと思います。

    発熱や痛み、腕の腫れなど、予防接種後に副反応は起こりますが、ほとんどが軽いもの。打たないリスクのほうが圧倒的に高いので、赤ちゃんの未来のためにも定期接種だけでなく、任意接種も必要なんです。「Life course immunization (生涯を通じた予防接種)」のスタートです。

2カ月からの予防接種をじょうずに進めるコツ

6カ月までが忙しいので早めに準備を

6カ月までが忙しいので早めに準備を
  • 1カ月健診が終わったらいよいよワクチンデビューです。できるだけスムーズに進めるにはどうすればいいでしょうか?
  • 月齢によって接種するワクチンが決まっています。通院する小児科探しから始めて、生後2カ月になったらきちんと接種できるように、早めに準備をすることが大切。また接種回数が多くありますから、1本ずつ打つと混乱しそうです。定期接種は生後2~6カ月までに集中しているので同時接種で効率よく進めると良いですよ。
  • 仕事を持つ身としては、同時接種はありがたいです!
  • 1歳になるとMR・水痘の1回目、任意接種のおたふくかぜのワクチンが受けられます。ヒブ・小児用肺炎球菌の追加接種と合わせて5本同時接種も可能です。ただ、子どもも嫌がりますし、2回に分けて別々の日に打つことも多いです。
  • 大きくなるといろいろなことがわかってくるから、予防接種は0歳児のほうがやりやすいかも。
  • 3歳になると恐怖心が芽生えて、大暴れして抵抗する子もいますよ。心配になるかもしれませんが、ほぼ全員の子が泣くものだし、接種後に親があやすとすぐに泣き止むので大丈夫ですよ。
  • わが家のように、事情があって定期接種を受けそびれてしまった場合はどうすればいいですか?
  • かかりつけ医に相談してください。予防接種は生後2カ月からスタートしますが、赤ちゃんの体調などで1カ月程度ずれた場合でも、スケジュールを立て直して問題なく進められます。
  • 1カ月健診が終わると、産婦人科を卒業してちょっぴり不安な気持ちになりますが、今度は小児科の先生が見守ってくださるんですね。
  • はい。慣れないことも多くて大変かもしれないけれど、予防接種は小児科医と出会う貴重な機会。具合が悪くなって慌てて駆け込む前に、小児科の先生に会えるのはラッキーと捉えてワクチンデビューを楽しみにしてもらいたいですね。

編集部まとめ

怖い病気から赤ちゃんを守る予防接種。海外との行き来が盛んな現代は、日本に少ない病気もワクチンでしっかり防ぐことが将来の健康につながります。予防接種スケジュールは母子手帳にも掲載されているので、子育て中の親だけでなく、プレママ・プレパパも予習しておくと安心ですね。またワクチン接種の記録を必ず母子手帳に残しておく事も重要です。記憶より記録です。将来、お子さんが海外留学する際などに役立ちます。

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2022年7月作成 MAT-JP-2204788-1.0-07/2022

津村治男先生

津村治男 先生

津村こどもクリニック院長

プロフィール

17年の勤務医を経て小児科クリニックを開業。必要以上の投薬をしない方針で、家庭での健康指導や病気になった際の対処法も伝えている。休日診療所での勤務、近隣の保育園の園医など、地域貢献にも力を入れる。