日本に無痛分娩が少ないのはなぜ?

日本に無痛分娩が少ないのはなぜ?

無痛分娩を希望していますが、なぜ日本では積極的にすすめられていないのでしょうか? それどころか、「してはいけない」という印象も受けます。出産後の体力回復が早く、退院後の育児にもよいと聞いたのですが、日本で無痛分娩があまりおこなわれていない理由を教えてください。

専門家の回答

戦前のお産はほとんどが自宅分娩で、産婆さんや出産経験の多い人が赤ちゃんを取り上げていました。自然の経過を見ながら、医療の手を加えないでおこなう「自然分娩」が当たり前だったのです。日本には、この長い歴史が根付いています。実際、大部分のお産では、何もしないでも赤ちゃんが自ら進んで生まれてくるものなのです。また、自然分娩には「自分の力で頑張って産んだ」という充実感もあります。どの分娩方法を選ぶかは妊婦さんの自由です。多様化しているので、自分に最も適した方法を納得して選べる時代です。無痛分娩は、麻酔剤を投与し、痛みを緩和してお産を進めます。局所麻酔なら意識もはっきりしており、指示に従っていきむこともできるため、自然分娩とほとんど変わりません。このようにメリットもありますが、微弱陣痛になることもあり、吸引や鉗子分娩になることもあります。

※質問に対する答えはあくまでも「参考意見」としてお読みください。個人によって症状や対策は異なります。また、詳しくは診察してみないと判断できない場合もあります。
この記事の回答者
監修者プロファイル

監修者天神 尚子(てんじんひさこ)先生
三鷹レディースクリニック院長

三楽病院産婦人科科長を勤めた後、2004年2月、三鷹レディースクリニックを開業。
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