完全菜食を選びました
私は産後7日目から5日間、助産院で過ごしました。この助産院は自治体の補助を受けられる産後支援施設も兼ねていたのです。ほかにも選択肢はありましたが、食事が完全菜食というところに惹かれました。
主食は発酵玄米、おかずも大豆製品を含めた野菜だけ。油や砂糖は一切使わず、塩分も最小限に抑えられています。全体的に茶色の見た目に一瞬たじろぎましたが、食べてみるととてもおいしい。体にやさしいなぁと感じながら食べることができました。
反動で暴食に!
思っていた通り心穏やかに過ごせ、「おっぱいも順調に出るようになっている」と助産師さんから言われました。完全菜食にしてよかったと思いつつも、3日目にもなると飽きが出てきたのです。そこで、退所した日の夕食にケーキとピザとコーラを家族へリクエストしました。
そして入所から5日。出産の疲れも少し癒え、授乳にも慣れ、満足して実家に帰ることに。夜はジャンクフードをおなかいっぱい食べることができ、幸せを感じていました。
乳腺炎になり寝込む
翌朝、体がだるく熱を測ると37.9度ありました。おっぱいが熱く、張っているように感じます。前日までお世話になっていた助産院に電話で相談すると、乳腺炎ではないかとのこと。
赤ちゃんにおっぱいをあげていけばラクになるからとアドバイスをもらいました。アドバイス通り、授乳のたびにおっぱいの痛みや熱感が和らぎ、熱も下がっていきました。ただ、自分の勝手をした尻拭いを赤ちゃんにしてもらったようで情けなかったです。
好奇心から完全菜食にチャレンジしましたが、続けることはできませんでした。極端なことはしないでいつも通りが良い。極端なことをすると、自分だけでなく周りにも迷惑をかけかねない。そんな当たり前のことに改めて気づかされました。
※乳腺炎の発症と食事との関連は、現時点で明確になっていません。UNICEF / WHOでは授乳中の女性は特別なものを食べたり、特定の食事を避けたりする必要はないとしています。バランスのとれた食事については母子健康手帳に掲載されている「妊婦のための食事バランスガイド」などを参考にしましょう。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
作画/おもち
監修/助産師REIKO
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著者:小原水月
1児の母。管理栄養士免許取得。「健康が人生をわくわくさせる」をモットーに食と健康の分野でライターとして活動中。高齢出産後、生まれ育った都心を離れ夫の実家がある地方都市へ移住。義母と同居。