結婚挨拶は、まさかの餃子会場に
妻の実家に到着すると、彼女の両親はにこやかに迎えてくれました。
顔合わせということで緊張していた僕を待っていたのは、エプロンと大量の餃子の皮と具。そして、義両親の「じゃあ、みんなで包もうか」と、ごく自然な流れで、なんと餃子づくりが始まったのです。
困惑のままでしたが、僕は流れに身を任せ餃子づくりに。彼女も彼女の妹も慣れた手つきで餃子を包んでいました。一方の僕は、状況への驚きもあってかなかなかうまく包めず、出来上がるのは未知の生物。内心で「これは、結婚のためのテストか?」「今さら何か言い出しづらい」と混乱状態でした。
受け入れてくれているということ?
義母がそっと「大丈夫よ」と声をかけてくれたり、義父が「味は一緒だから」とフォローしてくれたり、義妹が「その形は逆にレアですね」と和ませてくれたりして、次第に脳内の混乱と緊張がやわらいでいきました。そのうちに、「ああ、これが彼女の家族なりに受け入れてくれているということなのかな」と感じて……。
気付けば最初の緊張は消え、餃子の数と笑い声だけが増えていきました。
餃子がつないだ関係
その後、焼き上がった餃子をみんなで囲み、「これ誰の?」「あ、たぶん僕のです」と、笑い合う時間を過ごしました。
イメージしていた「顔合わせ」とは異なりましたが、これが彼女の家族なりの「受け入れ」だったのかなと、結婚した今もたまに思い出します。堅苦しい雰囲気にしないようにという義家族の気づかいだったのかもしれません。結果的にそのおかげで、義家族とは距離を縮めることができたと思っています。餃子は完璧ではありませんでしたが、「家族」として受け入れてもらった経験は、今の幸せにつながっています。今も思い出す、わが家の大切なエピソードです。
著者:大石浩志/40代男性・香川県在住。IT系企業に勤める会社員。本を読むことが好き。
イラスト:Ru
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年1月)
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