彼が頑なに隠していた「自分の部屋」
当時、私たちはそれぞれ会社の寮として契約されていたマンションに住んでいました。
同期同士で集まる機会も多く、「誰かの部屋に集まって部屋飲みしよう」という話になることもよくありましたが、そのたびにYは「うちは絶対無理!」と頑なに拒否。男女問わず、Yの部屋はいつの間にか同期の間で「開かずの間」状態になっていました。
また、Yは毎週のように実家に帰省していました。車で1時間ほどの距離とのことで、私自身も就職してすぐのころは頻繁に家に帰っていたこともあり、特に不思議には思っていませんでした。
拍子抜けするほどきれい。あまりにも何もない?
交際を始めてすぐは、基本的に外で会うか、私の部屋で過ごすことがほとんどでした。付き合って3カ月ほど経ったころ、「じゃあ今度うち来る?」とようやくYから言ってもらえ、初めて彼の部屋へお邪魔することに。
Yは毎日、忙しそうに仕事をしていたので、正直「散らかっているのかな」「片付ける余裕はないかも」と思っていたのですが、部屋は驚くほどきれい。あまりにも整っていて、逆に拍子抜けしてしまいました。
ただ、洗濯物は一切なく、冷蔵庫の中もほとんど空っぽ。生活しているはずなのに、あまりにも“何もない”ことに引っかかりました。
想像の斜め上をいく生活スタイルだった
私は、違和感をそのまま素直に伝えると、Yは少し悩んだのちに、次のように答えました。
「毎週末、実家に帰ってるじゃん。実はあれ、溜まった洗濯物を洗ってもらうためなんだよね」
「洗ってもらったのを取りに行くついでに、次の1週間分の洗濯物も持って帰っててさ」
「ご飯も母さんが作り置きしてくれるから、それを毎週もらってきてる。平日はそれを食べてる感じ」
私がYの部屋にお邪魔したのが入社2年目の秋前でした。つまりYは2年半もの間、毎週実家に帰っては洗濯物を持ち帰り、新しい洋服とできあがった作り置きご飯を持って帰ってきていたのです。
その話を聞いて、それとなく洗濯機を見ると、確かにこれは使ってる人のものではないくらい、洗濯機はピカピカの状態。冷蔵庫内が調味料と飲み物しかないのも納得する一方で、「社会人にもなって生活は親頼みなんて」と思ってしまい、彼とは私の転職を機にお別れしました。仕事ができる人=生活力があるとは限らないと思いましたし、私とは価値観が合わないなと感じてしまいました。
著者:水瀬こはく/20代女性。恋愛・ライフスタイル・金融・ITなど幅広いジャンルを執筆するライター。
イラスト:マメ美
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)
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