すべての元凶だった元上司に、夫は…
夫は、過去に元上司からタイパを執拗に求められ、「かけた時間に見合う成果がないと、暴言を吐かれていた」と話します。そのことがきっかけで「タイパが悪いこと=悪」だと思うようになり、家族にいい人生を歩んでほしい一心で、効率よく動けと言い続けていたのです。
「それは家族の幸せには繋がらない」とユウリさんに言われ、ようやく自分のしていたことのひどさを認めて謝罪した夫。ユウリさんは、心から悪いと思っているのであれば離婚は一旦保留にする、しかし今後態度が変わらなければ離婚する、と伝えました。2人はようやく、本音を伝え合って仲直りできたのでした。
翌日笑顔で出勤した夫は、昨日家族で久々に楽しくごはんを食べたことを思い出しながら、清々しい気分で仕事をしていました。新しい上司に提出した資料も褒められ、家族とも仲直りができたことで、これが本当の幸せなのだと実感。しかし、ユウリさんやレイナちゃんには今まで本当に申し訳ないことをしていたな……と反省していると、「久しぶりだな!」と背後から突然声をかけられました。
聞き覚えのある声に振り返ると、そこには「タイパが悪いことは悪」という考えを夫に植え付けた張本人の元上司・川田部長がいました。
「元気にしてたか?」とたわいもない質問をされているだけなのに、夫の表情は一気に曇ります。そして「それはそうと、今はタイパよく動けてるのか?」と聞かれた瞬間、過去の嫌な記憶が蘇ったのか、青ざめて固まり……。











「タイパよく動けているのか?」と元上司に聞かれた夫は、苦しそうな顔をしながら「タイパのことはよくわかりません」と返事。すると元上司は「あれだけ俺が教育してやったのに!?」と不機嫌そうに声を荒げます。「あぁ、ユウリもこんな気持ちだったのか……」と、タイパ思考を押し付けられる側の気持ちを実感した夫。
今までは言い返せずひとりで抱え込んでいましたが、今は家族とも仲直りできて新しい上司にも褒められ、幸せを感じています。「タイパのことはよくわからないけど、それでも今は楽しいです」と、はっきりと反論することができました。タイパがよくなくても幸せな人生を送れるのだと気づいた夫は、新しい上司や職場の仲間、家族を思い浮かべながら、元上司に立ち向かったのです。
そんな夫の態度に苛立ち、文句を言おうとしていた元上司でしたが、今の上司がうまく話を逸らしてどこかへ連れていってくれたおかげで、夫はそれ以上責められずに済みました。状況を察して助け舟を出してくれた今の上司に、夫は心から感謝し深々とお辞儀をするのでした。
◇ ◇ ◇
今回の夫のように、自分の間違いに気づいて考えを改めることができれば、人間関係はきっとよい方向に進んでいきますよね。
誰かに強い言葉をかけてしまいそうなときは、一度立ち止まってみるのも大切。「効率」だけを求めるのではなく、相手の気持ちに寄り添ったコミュニケーションを大切にすることで、よりあたたかいつながりを築いていけるのかもしれません。
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愛川なつみ