授乳室から聞こえてきた声とは
商業施設のベビールームで、娘のおむつ替えを終えた私は、次に授乳のため授乳室へ向かいました。その途中、私の後ろを急ぎ足で通り過ぎていく親子がいたのです。「満室になる前に入りたかったのかな」と、その時はあまり気に留めていませんでした。
ところが授乳室に入ってみると、その親子が使っている個室以外はすべて空いている状態。「あれ? そんなに急ぐ必要あったかな」と少し不思議に思いました。
その違和感の正体は、すぐにわかりました。
個室の中からガサガサと何かを広げるような音とともに、「自分で脱げる?」というお母さんの声が聞こえてきたのです。授乳室の中で、おむつ替えをしているようでした。思わず手が止まってしまうほど、驚いてしまいました。
確かにその日、おむつ替えコーナーは混雑していて、空いている台があっても少し使いにくそうな雰囲気がありました。事情があったのだろうとは思います。それでも授乳室は、本来授乳を必要とする方のための場所。衛生面のことを考えても、ここでおむつ替えをするのは違うのではないか、というのが正直な気持ちでした。
子連れでの外出が大変なのは、私自身も毎日のように実感しています。だからこそ、それぞれのスペースに与えられた役割は守られていてほしい。そう感じた出来事でした。
その場で声をかけることはできず、もやもやした気持ちを抱えたまま施設を後にしました。相手にも何か事情があったのかもしれない、と思うと、なかなか強くは言えないものだと思いました。
ただ、この一件をきっかけに、共有スペースにはそれぞれ役割があるということを、私自身も改めて考えるように。誰かが我慢したり不快な思いをしたりすることなく、みんなが気持ちよく使える場所であってほしい。そして自分も、その「誰か」のひとりとして、周りへの気配りを忘れずにいたいなと思っています。
◇ ◇ ◇
共有スペースでは、自分にとっての「少しだけ」が、誰かにとって大きな困りごとになることもあるのだと、改めて考えさせられます。事情があるからこそ、場所ごとの役割を守る意識が、誰もが安心して使える空間につながるのでしょう。子連れ同士だからこそ、互いの大変さに甘えすぎない配慮も必要なのかもしれませんね。
著者:笹野真紀/20代女性/3歳の娘を育てている母親、会社員。趣味はカフェめぐりと公園散策
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
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