木本家の二男・幹也と結婚した梢は、結婚前、義実家を初訪問したとき、無精ひげに下着姿で現れた、幹也の兄・草一の言動にドン引き。
幹也によると、義兄は地元では有名な進学校に通っていたものの、大学生くらいから家にこもるようになり、今は仕事をせず、充電期間中なんだそう。義父や義母はやさしく話しやすいのですが、義兄だけは結婚後もほとんど話すことはありませんでした。
その後、妊娠した梢。ちょっとデリカシーには欠けるけれど、梢の体を常に気遣ってくれる義母に、梢は「いつまでもいい関係でいたいな…」と思っていました。しかし、梢の初めての出産時、いよいよ生まれるというときに、義母と義兄が無断で分娩室に駆け込んでくる、産後直後に無理やり家族写真に入ってくるなど、梢は義母の信じられない行動の連続に驚きました。
夫に訴えても「家族なんだから、もっと気楽に考えて」と言われてしまう梢。お宮参りでは、梢は義母に直接「わが家は妹は参加せず、両親だけの参加」と伝え、義母は「わかった。うちも合わせるわ」と言っていたのに、当日「うちは同居しているし、家族だから」と義兄も連れてきたのでした。
想定外だったお宮参りを終え…














お宮参りとその後の食事会が終わり、自宅に戻った梢と幹也。「やっぱ母さん、兄貴連れてきたなー」とにこやかに話す幹也に、「参加者をうちに合わせるって言ったのに、お義兄さんを連れてきた」「普通、妹は参加しないって言ったら両親だけってわかるはず」「兄弟まで来るなんて普通じゃない」と梢は思わず声を荒げてしまいました。
すると幹也の表情が一変。「普通ってなんだよ。それは梢の普通だろ? うちは昔から家族一緒が基本なんだ。そっちの普通を基準にして、俺の実家を普通じゃない呼ばわりするなよ」と怒りをあらわにしたのです。
梢が、義実家を悪く言うつもりはなかった、両親だけのつもりだったのに義兄もいたからびっくりしただけ、と幹也に謝ると、「そうだよな。連絡もなしに兄貴も連れて来てごめんな」と機嫌を直した幹也に、梢はホッとしました。
しかし、一緒には来るもののひと言も話さず、いつもつまらなそうにしている義兄に「本当に参加したかったのかな…」と梢は疑問に思うのでした。
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育った環境によって、その人が思う「普通」というものは変わりますよね。小さな習慣から大きな価値観まで、大人になって周囲の話を聞いて「あれって"普通”じゃなかったんだ!」と感じた経験がある人も多いでしょう。
今回、梢に「普通じゃない!」と言われたことは幹也の怒りに触れました。自分、そして育てくれた親や環境の価値観を否定されたり、悪く言われたりすると、誰でもいい気はしないもの。それを悪いことだと思っていなければ、なおさらです。
今回、梢は、義母に思うように話が伝わっていなかったことにイライラしてしまい、思わず声を荒げて「普通じゃない」という言い方をしてしまいました。ただ、相手を真っ向から否定するような言い方は、いくら自分が正しかったとしても、受け入れてもらうことは難しいですよね。何かを解決したいときこそ、怒りは抑え、冷静になることが必要です。
親しき中にも礼儀あり。私たちも、怒りの感情にまかせて、身近な人を傷つけないようにしながら、目の前の問題を解決していかなくてはいけませんね。
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音坂ミミコ