どこまで話しているの…?
彼のお母さんが私たちの家に泊まりにくることに、正直私は緊張しっぱなしでした。しかし、彼は「キミのパジャマもかわいいけど、母さんのパジャマもとってもかわいいだろ!」と自慢げに話していて……。楽しそうな彼を横目に、私は複雑な気持ちでした。
当時は仕事や同棲生活、体調不良などが重なり、心身ともにかなり疲れていました。人に気をつかう余裕もなく、恥ずかしいことに翌朝は寝過ごしまって……。遅い時間に起きてリビングへ行くと、テーブルには私が普段作る量の3倍ほどありそうな豪華な朝ごはんが並んでいました。
彼のお母さんはとても料理上手で、私は実家を思い出していました。料理もおいしく、感動していたそのとき、彼のお母さんから「息子が心配で…」と遠回しに別れを勧められました。
彼のお母さんの話を聞いているうちに、彼が私たちのことを細かく母親に話していたことにも気づき、私は驚いてしまいました。彼と彼のお母さんの距離感に違和感を覚え、結局、彼とは別れることになりました。
◇ ◇ ◇ ◇
彼のお母さんの料理は本当においしく、今でも印象に残っています。ただ、恋人同士の問題をすべて家族に共有されてしまう関係に違和感を拭えず……。この経験から、恋愛では2人のことをどこまで周りに話すかという価値観も大切だと学びました。今では、若かったころの少しほろ苦い思い出として胸に刻まれています。
著者:秋川沙耶/30代女性・関西在住の会社員。休日はカフェ巡りや映画鑑賞を楽しんでいる。人との出会いや日常のちょっとした出来事を文章にするのが好き。
イラスト:藤まる
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)
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