しかし、心のどこかでは、それが八つ当たりだとわかっていたハナミさん。罪悪感に押しつぶされ、自ら命を絶とうと包丁を手に取りますが、異変を察した夫・咲也さんに止められます。
咲也さんは、妻の心が限界を迎えていることを痛感。“親のため”の不妊治療はやめ、実家から遠い場所で再スタートを切りました。
その後、カウンセリングに通いながら、少しずつ穏やかで充実した日々を取り戻していったハナミさん。やがて心境にも変化が生まれ、妊娠と出産を経験。かわいいわが子を慈しむほどに、過去の記憶がよみがえるようになりました。
姉・ツキミさんの容姿を貶し、虐待してきただけでなく、自分のことも“跡継ぎを産むための道具”としか見ていなかった両親。そんなふたりに対し、ハナミさんははっきりと違和感を抱くようになります。
姉がくれた救いの言葉
そんな中頭をよぎるのは、ずっと連絡を絶っていた姉・ツキミさんのことでした。
関係修復のため、勇気を出して連絡したハナミさんを、ツキミさんはあたたかく受け入れ、ついに再会を果します。ハナミさんは、不妊の焦りからひどい言葉をぶつけてしまったことを深く反省し、「一生背負う覚悟だ」と心からの謝罪を伝えました。























ツキミさんは不妊治療の苦しみを理解し、幼少期にハナミさんが心の支えだったから、今度は自分が……とやさしく受け止めてくれました。毒親の支配によって一度は引き裂かれそうになった姉妹ですが、本音で向き合うことで、かつてのような絆を取り戻すことができたのです。
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過酷な過去を乗り越え、かつての絆を取り戻したツキミさんとハナミさん。お二人がそれぞれカウンセリングなどを利用し、傷ついた心をケアしたことも、前を向くための大きな一歩となりました。
親から植え付けられた呪縛や、人生のなかで負った深い心の傷に対し、専門家に相談し、心をケアしてもらうことは、自分を守るための大切な選択肢です。家族関係や生きづらさに悩みを抱えていたら、ひとりで抱え込まずに公的な相談窓口を頼ってみてください。
※よりそいホットライン(一般社団法人 社会的包摂サポートセンター)
ガイダンスで専門的な対応も選べます(外国語含む)
0120-279-338 つなぐ ささえる(フリーダイヤル・無料)
▶︎福島県からは 0120-279-226 つなぐ つつむ(フリーダイヤル・無料)
※こころの健康相談統一ダイヤル
電話をかけた所在地の都道府県・政令指定都市が実施している「こころの健康電話相談」等の公的な相談機関に接続します。
0570-064-556 ※相談対応の曜日・時間は都道府県によって異なります。
尾持トモ
