

義兄からの厚意の裏側
最初は金銭的な面で心苦しかったのですが、義兄は独身でギャンブルや趣味に浪費もなく、実家暮らしで高収入の仕事に就いています。
夫は「甥や姪がかわいいからだろう」と気楽に受け止めていました。子どもたちも義兄を慕うようになり、小学生になるころには、家族行事に義兄が参加するのが当たり前の光景になっていました。
そんな中、正月に義兄がひどく泥酔した際、その本音が発覚しました。
「俺はこのまま一生独身だから、老後の面倒は甥と姪に見てもらう。そのために今から投資をしているんだ」とポロリと口にしたのです。
衝撃の事実に直面して
最初は冗談かと思いましたが、彼が取り出した手帳には、いつどこへ出かけ、いくら使ったかという詳細な記録がびっしりと書かれていました。
「この人、本気だったのか……」と私は絶句しました。以前に夫から、義兄は結婚相談所での婚活がうまくいかず苦労したと聞いていましたが、将来のパートナー探しを諦めたからといって、まさか姪や甥にお金を使うことで老後の不安を解決しようとしていたとは——。
子どもの未来は未定であり、私たち夫婦の状況もどうなるかわかりません。幼い子どもを相手に、自分の老後の介護を見据えた自分本位な計画を立てていることに、強い衝撃を受けました。
義兄は酔っていてその発言を覚えていないようです。余計な波風を立てて兄弟仲を壊したくなかったため、義兄の本心や手帳の記録については、夫にも義兄本人にも黙っておくことにしました。ただ、子どもたちが将来したいことを自由に選べるよう、親族関係に縛られないよう十分に気を付けていこうと心に決めています。
著者:川原美枝/30代女性。営業職で奮闘中。2016年生まれの長女と2018年生まれの長男と夫と4人暮らし。住宅購入が悩みどころだったのに、子どもたちの将来がどうなるか今から悩みの種に。
取材・文/秋本かなこ
作画:おはな
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)