うなじにできたできもの

30代半ばを迎えたあるとき、うなじにふと手をやると、1cmほどのぽつっとしたできものが……。痛みやかゆみはなく、炎症を起こしている感じでもなかったため、虫さされか何かかな? と思った程度で、特に気にすることもありませんでした。
それから数日後、なんとなくそのできものが気になり、鏡でうなじを見てみると、なんと以前よりもぽっこりと膨れ上がっていたのです。しかし、やはり痛みはなく、指で押すとムニムニとした柔らかい触り心地。そしてまた数日後、できものはさらに膨れ上がって2cmほどの大きさになっていました。
さすがにこれは普通ではない……と思い、できものを爪でキュっと絞ってみたところ、中から白い皮脂の塊のようなものが飛び出てきました(※自己判断でつぶすのは危険です)。しかも、皮脂の塊からはものすごい悪臭が!
あまりの悪臭に驚きつつ、さらにできものを爪で絞ると、皮脂の塊は出てこなくなり、うなじのできものは平らに。肌も通常通りに落ち着いたため、特にアフターケアなどはせず、普通に過ごしたのです。
ところが、およそ2週間後、ふとうなじを触ってみると、なんとまた1cmほどにぽっこり膨らんだできものが出現していたのです! 前回のように、再度爪で絞ると皮脂の塊が出てきたため、次は再発しないようにと、しっかりと皮脂の塊を絞り出しました。
しかし、その1週間後くらいにまた5mmほどのできものが出現! 不安になった私は、皮膚科を受診することにしたのです。
できものの正体は
医師から告げられた診察結果は粉瘤(ふんりゅう)でした。これは皮膚の下に角質や皮脂汚れが袋状にたまり、腫瘍のようになっている症状とのこと。毛穴にたまった汚れのせいで、黒いホクロのような汚れが毛穴にフタをしているように見えることが多いようです。
今回は自分で汚れを絞り出しましたが、ひどい場合は皮脂の汚れを絞り出すことで毛穴が炎症を起こしてしまうため、自分では患部を触らないほうがいいと言われました。粉瘤の中にたまっているものは、いわば汚れの塊。そのため、粉瘤を爪で絞って出てきた皮脂の塊のようなものが悪臭を放っていたのです。
粉瘤が大きい場合は、局所麻酔をして粉瘤をくり抜くという簡単な手術があるそうですが、私のは手術するほどの大きさでもないとのこと。しかし、今後また粉瘤が大きくならないように、先生が粉瘤にたまった汚れを絞り出してくれました。その後、炎症止めの塗り薬を処方され、これを塗りながら様子を見ることになりました。
粉瘤ができるメカニズムは
粉瘤自体はにおいは発しないそうですが、粉瘤の中にたまっている汚れが毛穴から飛び出すと、ひどい悪臭を放つため、普段から垢や皮脂汚れがたまらないようにケアすることが大切なのだそうです。
その後は、うなじの毛穴に汚れがたまらないよう、入浴の際はうなじ周辺を以前よりも入念に洗うことを心掛けました。また、うなじのあたりを清潔に保つよう心掛けたり、保湿もしっかりとしました。病院で処方された、炎症止めの塗り薬のおかげか、再び粉瘤ができることはなく、その後は落ち着いています。
◇◇◇◇◇
私が経験した粉瘤は、痛みはないものの、ぽっこりとしたできものが大きくなるという症状でした。絞り出した皮脂の塊がとにかく臭すぎてとてもショックだったこともあり、二度とできてほしくないと思っています。そのため、その後も粉瘤ができたあたりは入念にケアするようにしています。
監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開院。2024年に新鎌ケ谷くぼた皮膚科泌尿器科を開院、日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門は泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著書に『EDかも!?と思ったら読む本』(自由国民社)がある。
著者:江口りん子/40代女性・1児の母、夫は現在単身赴任中。会社員とWebライターをしている。高齢出産を経て、体調の変化や疲れなどさまざまなトラブルに直面し、若いころとは違うとつくづく感じる今日このごろ。普段はファッション、推し活、グルメなどの情報収集が趣味。
イラスト:マメ美
「ぶにっ」としたビー玉大になった膝のしこり

子どものころから左膝に小さなできものがありました。痛みもなく、生活にも支障がなかったため、「そのうち治るだろう」と気にせず過ごしていました。
高校から大学にかけて、できものは少しずつ大きくなっていきました。痛みはないものの、ビー玉くらいの大きさになり、触ると少し「ぶにっ」とした感触がありました。体育の授業などで当たると気になることもあり、「邪魔かも」と思うようになりました。
ある日、母に相談すると「ガングリオン(関節や腱のそばにできるゼリー状のしこり、良性の腫瘤)かもしれないね。一度病院で診てもらったほうがいい」と言われ、整形外科を受診しました。
診察の結果、「結構な大きさなので、念のため切除しましょう」と医師に勧められ、20代のころに外科的手術を受けました。膝という関節部分の手術だったため、術後は歩けるものの、階段の上り下りなどが少し不便でした。
医師から「取り出したものを見ますか?」と聞かれましたが、怖くて見ることができませんでした。
病理検査の結果は良性で、「粉瘤(ふんりゅう:皮膚の内側に角質や皮脂が袋状にたまることで発生する良性のしこり)」との診断でした。
◇◇◇◇◇
今回の経験で感じたのは、「素人判断しないことの大切さ」です。小さいからと放っておくと、知らないうちに大きくなってしまうことも。もし気になるできものがあれば、早めに医師に相談するのが安心だと思いました。また、見た目や痛みが気にならない場合は、無理に触らず様子を見守るのも一つの方法だと感じました。
監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開院。2024年に新鎌ケ谷くぼた皮膚科泌尿器科を開院、日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門は泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著書に『EDかも!?と思ったら読む本』(自由国民社)がある。
著者:持田たろう/40代女性・無職
臨月前、デリケートゾーンにしこり

妊娠9カ月のとき、デリケートゾーンの上に小さなできものを見つけました。最初は気にも留めていませんでしたが、調べたら「粉瘤(ふんりゅう)」という、皮膚の下に老廃物がたまってできる良性のしこりのようでした。不安になって病院を受診しました。
医師からは「臨月前で場所がデリケートなため、今は切れない」と想定外のひと言。そのまま様子見になりました。処置してもらえると思っていたので、いつ破裂するのか、もしお産の最中だったらどうしよう……と、毎日が不安で仕方ありませんでした。
思いがけないトラブルに不安もありましたが、医師の判断を信じて、粉瘤はそのままで出産することに。出産を終えた後も、粉瘤はまだ残っていました。
◇◇◇◇◇
妊娠中に見つかったデリケートゾーンの粉瘤は、出産という大きなイベントを前に大きな不安要素となりました。臨月近くだったためすぐには処置できませんでしたが、専門家である医師に相談し、その判断を信じたことで、過度な心配をせずにお産に臨むことができました。自分の体の変化に気付いたら、後回しにせず早めに受診することの大切さを学んだ出来事です。
監修/久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
著者:加藤あずき/40代女性・教員
イラスト:ほや助
まとめ
粉瘤ができる場所や大きさは人それぞれですが、程度によっては手術が必要になることも。自己流で処置をすると悪化の恐れがあるため、心配な場合は早めに医療機関へ相談するのが安心です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※一部、AI生成画像を使用しています
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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