車掌さんがかけてきた言葉
なんとか指定席は取れたものの、子連れにおすすめだと言われる多目的室のある車両は満席でした。
乗車後、30分ほどたつと、子どもがグズグズし始めました。何をしても泣き止まず、周りに迷惑をかけてしまうと思って焦った私は、デッキに出て子どもをあやすことに。
どれほど時間がたったかは覚えていませんが、巡回中の車掌さんに突然「ちょっとすみません」と声をかけられました。
「何かまずかったかな……」「うるさくて怒られるのかな」と不安に思ったところ「いまちょうど、外に富士山がきれいに見えますよ」と教えてくださったのです。
デッキの大きな窓いっぱいに富士山が広がり、まるでその美しさに見入っているように、子どももじっとしていました。席に戻ると、大人の皆さんも車窓に目を向け、富士山に心を奪われているようでした。その後は子どもも落ち着いてくれて、無事に目的地に着くことができました。
早く泣き止ませなくてはという私の焦りを、子どもが感じ取っていたのかもしれません。車掌さんのひと言に救われて、気持ちがふっとやわらぎました。次に同じような人を見かけたら、少しでも安心できるような言葉をかけてあげたい。そんなことを思わせてくれる出来事でした。
著者:菊池はな/20代女性/0歳児を育てる新米ママ。結婚3年目の専業主婦。夫と三人で生活中
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
※AI生成画像を使用しています