木本家の二男・幹也と結婚した梢は、結婚前に義実家を初訪問した際、下着姿で現れた幹也の兄・草一の言動に驚きます。草一は仕事をせず、長く実家で暮らしている状態でした。
義父や義母は基本的にやさしく話しやすい人たちでしたが、義母は草一を何かと気にかけている様子。梢はその接し方に、少し引っかかりを覚えていました。
義母は梢にも親切にしてくれる一方で、距離感の近さやデリカシーに欠ける一面もありました。梢の1人目の出産時には、義母と草一が無断で分娩室に入ってきたり、産後直後の家族写真に無理やり写り込んできたりと、梢を驚かせる行動が続いたのです。
4歳になった息子・葉介は、義実家に甘やかされ三昧。欲しいと思ったものが叶えられないと、駄々をこねて、大暴れするように。梢は、ものを与えるのを控えてほしいと義母に伝えましたが、「ばあばと一緒のときくらい甘やかせて」と義母。梢もラクをさせてもらえる義実家を頻繁に訪れるようになっていました。
その後、梢は2人目を出産。しかし、出産祝いでも孫娘・華の名前を間違える、葉介への贈り物は豪華で華のは小さいなど、義母の態度は長男と長女で大違い。そして義母は「上の子はストレスがすごいのよ」と葉介を甘やかし放題にするのです。
月日が経ち、葉介は11才、華は6才に。梢一家は変わらず義実家をよく訪問していました。葉介はますます言うことをきかなくなり、義実家でもやりたい放題。梢が注意しても、義母は何かにつけて葉介を怒るなと言います。
しかし、義母は華にはごはんの準備を手伝わせて、葉介にはまだ遊んでいてもいいと言い、葉介が華のおかずを横取りしても、華に注意をする義母。そんな扱いの違いに、梢は違和感を覚えるのでした。
そんなことが続き、義実家への訪問に浮かない顔をするようになった華。梢は、そんな華の様子を感じて、週末は、義実家へ夫と長男だけで行き、華と梢は2人で映画に出かけることに。すると、義母は「次は華を必ず連れて来て!」と幹也に怒鳴ったのです。
週末を実家で過ごす幹也に声をかけたのは…





















週末を実家で過ごしていた幹也に声をかけたのは、兄・草一。珍しいことに幹也が驚いていると、草一は「もううちに来ないほうがいい」といいます。その意図を聞くと「正直来すぎだ。これ以上母さんに甘えてはいけない」というのです。
子どもたちも喜ぶし、母さんが来てくれと望んでいるからしていることだという幹也に、兄・草一は「本当に母さんと子どもたちのためか?」「お前自身のためじゃないか?」「自分の子どもを使って、母さんに自分を見てほしいだけじゃないのか?」というのです。この言葉に、ハッとする幹也…。
草一は「ここに来るのは子どもたちのためか?」「甘やかされている葉介は来たがるだろうけど、それが葉介のためになると思うのか」「葉介と明らかに扱いが違う華を見て、何か思い出さないか?」と続け、「義母に兄よりも雑に扱われる華は過去の幹也と同じ扱いではないか」と言ったのです。
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梢は以前、葉介をかわいがる義母の姿を見て「幹也もこうやって育ってきたのかな?」と想像していましたが、それは違っていました。義母は、兄・草一だけを特別扱いして育て、弟である幹也を、兄よりも雑に扱っていたのです。
そうやって育ってきた幹也は、母が自分の子である葉介を特別にかわいがる姿を見て、自分が大事にされているように感じていたのでしょう。だからこそ、義母が葉介をあまやかしすぎても、義母が葉介にモノを与えすぎることを梢が心配しても、義母の行動を止めなかったのです。
しかし今、兄である葉介をあまやかし、妹である華は、葉介や草一のお世話係のように厳しくしつける義母。これは、葉介にも華にもいいことではありませんし、草一の言うように「子どもたちのため」とは言えません。
幹也が育ってきた環境は、あまり幸せとは言えないかもしれません。しかし、今、同じような思いを華がしているとしたら、親である幹也はまず助けてあげるべきです。幹也は、今の華の気持ちが痛いほどわかるはず。幹也には、自分が母の愛情を受けることを大事にすることよりも、自分が子どもに与える愛情を大切にしてほしいと思います。そして私たちも、子どもたちの成長に大切な愛情を与えられる存在でありたいですね。
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音坂ミミコ