割り込む女性に声をあげた結果
数量限定で豚汁やお団子がいただけると聞いて、豚汁をいただこうと、開始時間よりも早く行って並ぶことにしました。神社までは少し距離があり、幼い娘の支度をして連れて行くだけでも一苦労です。やっとの思いで到着し、長い列に並びました。
すると、私の前にいた50代ぐらいの女性が、次々と「こっちこっち」と友だちを手招きして列に入れていくのが見えました。お目当ての整理券には限りがあります。ここで順番を抜かされると、私たちがもらえなくなるかもしれない。そう思うと焦りが生まれました。それに、影響を受けるのは私だけではありません。後ろに並んでいる人たちも、きちんと順番を待っていたのに、受け取れなくなってしまう可能性があります。
はじめのうちは、周囲に聞こえるように「え、みんな並んでいるのに……」と小さくつぶやくだけで精一杯でした。しかし、3人、4人と悪びれもなく列に入れられていく様子を見て、ついに我慢の限界がきてしまいました。
「並んでるんですけど!」
気づけば、強い口調でそう言っていました。言われた女性は「え、いや……私も並んでいるわよ」と戸惑ったような顔をしていましたが、その場の空気は一気にピリついてしまいます。せっかくの楽しいイベントの始まりなのに、2歳の娘の目の前で声を荒らげてしまったこと、険悪な雰囲気を作ってしまったことに、自己嫌悪と後味の悪さが残りました。
その日は、帰宅してからもなかなか気持ちが落ち着きませんでした。夫に話しながら、「言ったこと自体は間違っていなかったと思う。でも、娘の前だったから、もう少し落ち着いて伝えられたらよかったのかもしれない」とも考えました。
子どもと一緒にいると、できれば楽しい空気を壊したくないと思うことがあります。それでも、明らかにおかしいと感じた時に、何も言わずに我慢するのも違う気がしました。
今回のことで、声をあげることと、感情をぶつけることは別なのだと感じました。これから同じような場面があったら、娘がそばにいることも意識しながら、できるだけ落ち着いた言葉で伝えたいです。楽しいはずのお祭りでモヤモヤした出来事でしたが、娘の前でどう振る舞うかを考えるきっかけにもなりました。
著者:塩川泉/30代女性/保育士として働き、不妊治療を機に退職した、結婚7年目の専業主婦。2歳の娘を育てる母
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)