赤い封筒の正体は?
ところが、リビングのテーブルへ何げなく目を向けると、端に数通の赤い封筒がまとめて置かれていました。ひと目でただならぬ雰囲気を感じさせるその色に、思わず視線が止まります。
わざわざのぞいたわけではありませんが、あまりにも目立つため、自然と目に入ってしまいました。はっきりとした出所はわからないものの、どこか督促状のようにも見えて、胸がざわつきます。
何の事情があるのかはわかりません。それでも、普段SNSで見ていた彼女の姿とのギャップに驚き、私はすぐに視線をそらしました。
ママ友から突然の質問に背筋がヒヤリ!
しばらくすると、ママ友が何気ない様子で尋ねてきました。「光熱費とか、うっかり支払い忘れたことある?」あまりにも突然だったため、私はドキッとしました。
もしかすると、私が封筒を見たことに気づいていたのかもしれません。ただ、私が見た封筒は、光熱費の請求書とは少し違うようにも見えました。とはいえ、詳しく確認したわけではないため、本当のところはわかりません。
私は「忙しいと、うっかりすることもあるかもしれないね」とだけ答え、それ以上は触れませんでした。ママ友も深く説明することはなく、会話は別の話題へ移りました。
見えているものがすべてではない
彼女は個人で仕事をしているため、外からはわからない事情や苦労があるのかもしれません。しかし、本人から相談されたわけでもなく、私が踏み込んで聞くことではないと思いました。
その後も、ママ友とは変わらず仲良くしています。彼女からその封筒について話されることはありませんでしたが、私もあえて触れないようにしています。
SNSに映る暮らしは、その人の日常の一部分にすぎません。どれほど順調に見える人にも、表には出していない事情があるのかもしれないと感じました。
偶然気になるものを見てしまったとしても、相手が話してくれるまでは踏み込みすぎないことも、良い関係を続けるために大切なのだと学んだ出来事です。
著者:岸 とわ子/30代女性/4歳息子のお母さん。教育関係で勤務がてら心理系の学大学3年生をやっています。
イラスト:きょこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)