引っ越し準備中、元夫が突然現れて…
娘が3歳のときにようやく離婚が成立し、私と娘は実家で過ごすことになりました。元夫も実家に荷物を運んでいましたが、作業はなかなか進んでいない様子。
不倫が発覚したことで義父からひどく叱られ、不倫相手にも去られた元夫は、魂が抜けたようになっていました。私は「自業自得だ」と心の中で冷ややかに思い、必要最低限のこと以外は会話や連絡をしないようにしていたのです。
そして引っ越しの5日前、私が無事に荷造りを終えたころ、元夫が仕事を早退して「まだ自分の荷物があるから」と突然帰ってきたのです。
渡してきたものの中身を見てあぜん
見ると、なぜか手にはコンビニのスイーツが。荷造りをする気配もなく、「これ、一緒に食べようと思って……娘、元気か?」と、すがりつくような情けない目でご機嫌取りをしてきました。
しかし、そのスイーツは娘が苦手で絶対に食べないフルーツが入ったものでした。元夫は普段から育児にまったく関わっていなかったため、娘の好みすらわかっていないのです。
今さらそんな薄っぺらい行動でやり直せると思っているのかと、激しい嫌悪感を抱きました。私は元夫を徹底的にスルーし、1秒でも同じ空間にいたくなかったので、さっさと作業を終わらせて、娘の待つ実家へ戻りました。
悲劇の主人公を演じる元夫
そして、とうとう部屋を引き払う日がやってきました。退去立ち会いのために私と娘が家へ向かうと、現地で合流した元夫は私たちを見るなり、「今までごめん……俺が本当にバカだった」と、涙をポロポロと流し始めました。
自分ですべてを壊したくせに、すっかり悲劇の主人公になりきって同情を引こうとする姿に、私は心底あきれ果ててしまいました。
今さら後悔しても、時すでに遅し。退去立ち会いが済むと、私は元夫に「じゃあね」と冷たく言い放ちました。娘も、ほぼ家にいなかった父親に対し、特に寂しがる素振りを見せず「バイバイ」とあっさり手を振ります。涙を流しながら立ち尽くす元夫を残し、私たちはその場を後にしたのでした。
今では、養育費の振り込みだけが元夫の生存を確認する唯一の手段であり、どこで何をしているかも知りません。つらい3年間でしたが、気持ちを切り替えて前向きで明るい母親として娘と向き合っていこうと決意しています。
一度だけ、娘に「父親に会いたいか」と尋ねたことがあります。当時5歳になっていた娘は、「もう顔も覚えていないし、会いたいと思わない」と笑って答えました。ほとんどの時間を仕事や不倫相手に費やしていた元夫との思い出は、娘にも一切残っていなかったのです。父親がいなくなった分、娘が寂しい思いをすることがないよう、これからも娘との時間を大切に過ごしていこうと心に誓った出来事でした。
著者:藤崎希恵/40代女性。2010年生まれの一人娘と2人暮らし。倉庫作業の仕事をしている。趣味はディズニーグッズを集めること。娘とディズニーランドやディズニーシーへ行って楽しんでいる。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
※AI生成画像を使用しています