冷蔵庫にあったのは…
ある日、夫と2人で義実家へ行くことに。その日は義母が不在でしたが、私たちが行くことは事前に伝えてありました。義実家に着くと、テーブルの上にメモが置かれていました。
「冷蔵庫にお肉があるから焼いて食べてね!」
夫がうれしそうに冷蔵庫を開けると、そこには有名精肉店の立派なステーキ肉が……なんと1枚だけ入っていたのです。どう見ても1人前……。その瞬間、私は「ああ、私は最初から数に入っていないんだ」とはっきり感じました。これまで感じていた違和感が、気のせいではなかったと確信したのです。
帰宅後、私は夫に「私、お義母さんに歓迎されていないのかな」と打ち明けました。けれど夫は、「母さんに悪気はないと思うよ。1枚なら半分こすればよかったじゃん」と笑うだけ。
私が気にしていたのは、肉の枚数だけではありません。これまで何度も感じてきた疎外感を、夫にわかってほしかったのです。
無理に頑張らないことに
その後、私は夫に「自分を大切にしてもらえないと感じる場所へ、無理に行き続けるのはつらい」と改めて伝えました。すると後日、夫が義実家へ行った際、義母から「帰ってくるのは息子だけでいいわ」と言われたそうです。
その言葉に寂しさもありましたが、同時に少しだけ気持ちが軽くなりました。無理に好かれようと頑張らなくてもいいのだと思えたからです。それ以来、私は義実家へ行く回数を減らしました。夫がひとりで帰省している間、私は自宅で好きなものを食べて、ゆっくり過ごしています。
家族になるからといって、どんな扱いにも我慢し続けなければならないわけではありません。無理に距離を縮めるより、自分の心を守れる距離感を選ぶことも大切なのだと感じた出来事でした。
◇ ◇ ◇
親戚付き合いの中では、「悪気はない」のひと言で片づけられてしまうこともあります。しかし、受け取る側が寂しさや疎外感を覚えるなら、その気持ちも大切にしたいものです。無理に頑張りすぎず、自分にとって心地よい距離感を見つけていけるとよいですね。
著者:吉岡 奈緒/40代女性/来年小学生になる6歳女子の母。人生初の推し活を満喫中!
イラスト:きょこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)