長女・まいちゃんを妊娠していたころ、無痛分娩を予定していた優子さん。しかし母は、「痛みに耐えてこそのお産」「無痛で生まれたと知ったら赤ちゃんが傷つく」と意味不明な言いがかりをつけて、出産方法に口を出してきました。
優子さんが「自分が無痛分娩で生まれても悲しくない」と反論しても、母は聞き入れません。さらに「費用がかかるなんて夫が可哀想」とまで言い出し、優子さんはついに我慢の限界に。母の希望で決めていた里帰りを中止すると宣言します。
振り返ってみれば、母の「可哀想」は出産をきっかけに始まったものではありませんでした。優子さんは、自分が子どもだったころにも、母から同じ言葉を何度も向けられていたことを思い出して……。
私は可哀想な子なの……?


















無痛分娩に口を出された優子さんは、母の希望で決めていた里帰りを中止すると宣言します。そして優子さんは、母の「可哀想」という口癖が、子どものころから自分に向けられていたことを思い出しました。
算数のテストで80点を取っても「簡単な問題を間違えるなんて可哀想」、運動会で一番になれなくても「可哀想」とため息をつかれていた優子さん。父親や周囲のフォローがあったため深く傷つきすぎることは少なかったものの、母の言葉にはずっと嫌な気持ちを抱いていました。
ある日、「私って可哀想な子なの?」と母に尋ねた優子さん。しかし母は優子さんの気持ちを受け止めず、「恵まれているのだから感謝しなさい」と的外れな返答をします。何を伝えてもかみ合わない母に、優子さんは成長するにつれ、期待することをやめていったのでした。
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親にとっては何気ない口癖でも、子どもにとっては心に残り続ける言葉になることがあります。特に「可哀想」という言葉は、相手を気にかけているようでいて、努力や喜びまで否定されたように感じさせてしまうこともあるのではないでしょうか。
子どもが本当に聞いてほしかったのは、「恵まれているかどうか」ではなく、「そう言われると悲しい」という気持ちだったのかもしれません。けれど、その気持ちを受け止めてもらえない経験が重なると、いつしか「わかってもらおう」とすること自体を諦めてしまうこともあります。
言葉の受け取り方は人それぞれです。だからこそ、身近な相手ほど「自分は励ましているつもり」だけで終わらせず、その言葉が相手にどう届いているのかを振り返ることも大切にしたいですね。
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山野しらす