「洗濯物乾かしといて」ってどういうつもり?
私は、夫と6歳の長男、2歳の長女との4人家族です。子どもたちが大きくなってきたことや、息子がサッカークラブに入ったことなどをきっかけに、洗濯機を少し容量が大きいものへ買い替えました。洗濯機は最新型で容量が大きく、乾燥もできるドラム式です。お値段は結構しましたが、「これでより便利になるね! 乾燥もできるし、梅雨も安心!」と夫と安堵。しかしその矢先、この洗濯機をめぐり、想定外のトラブルが起こります……。
ある雨の日の朝、インターホンが鳴りました。出てみると、近くに住んでいる息子の友だちのママAさんがいました。Aさんの子どもは、同じくサッカークラブに入っています。手には洗濯かごを持っており、中には大量の洗濯物が入っていました。
「どうしたの?」と聞くと、Aさんは「洗濯物が乾かなくて。新しい洗濯乾燥機を買ったって、お宅の息子くんに聞いたのよね。ちょっと乾燥だけさせてほしいのよ」と言うのです。私はAさんの図々しいお願いに、一瞬耳を疑いました。「え? コインランドリーじゃダメなの?」と聞くと、「この近くにはないじゃない? 今日は雨だし、子連れで遠くまで移動するのが大変で」という信じられない返答が。私は戸惑いながらも、今回だけという約束で了承したのです。
しかし、数日経った雨の日、またもやAさんが訪問してきました。「息子、明日試合があってユニフォームをなんとしても乾かしたいの。下の子は熱があって今から病院へ行くから、これ乾かしておいて」と、濡れた洗濯物が入った洗濯カゴを手に、また不躾な要求をしてきたのです。「ちょっと待って、困ります」と言う間もなく、Aさんは洗濯物をうちの玄関先に無理やりおいて、そそくさと帰ってしまいました。
「うちは無料のコインランドリーじゃない!」と、私は憤りでいっぱい。しかし、洗濯物をそのままにはできず、放っておいたら洗濯物はにおってしまうので、仕方なく乾燥を始めることに。よそのお宅の濡れた衣類を、一枚一枚完全に広げてまでチェックするのも気が引け、一度洗濯しているなら、ポケットの中身などは確認済みだろうと思い、そのまままとめて乾燥機に放り込みました。すると、「ガリガリ!! ガラガラ!!」と、洗濯機から突然、大きな異音が……。そして洗濯機がストップ。ピーピーと音がなり、「異物混入の可能性あり」との表示が出たあと、電源が落ちました。見ると、Aさんが持ち込んだ洗濯物の中に子どもの鋭利なおもちゃがあり、買ったばかりの洗濯機が故障してしまったのです。
翌日、業者に見てもらうも、修理は不可能とのこと。すぐさまAさんに連絡しました。「無理やり洗濯物を押し付けられるのも困ってたけど、これじゃわが家の洗濯もままならない。弁償してください」とわが家の洗濯機の購入サイトを送ると「え、何言ってるの? 本気? 家電なんて高額なもの、買わせる気なの?」と焦った反応のAさん。「その高額な家電が壊れる原因を作ったのは、あなたよね……? 弁償してもらうのが筋だと思うけど……」と伝えると、「すみません……」と返信が。そして後日、菓子折りを持って謝罪しにやってきました。
「今月は家計が厳しくて、コインランドリー行くお金がもったいないって思っちゃったの。乾燥機を買う余裕もないし……。それと、子どもの体調不良で移動が難しくて……。おもちゃ、洗濯のときにはなかったはずだから、そのあとにきっと子どもがカゴの中に入れてしまったんだわ……」と、訳のわからない言い訳。自分は悪くない、という思いが透けて見えるその態度に余計に腹がたった私は「どんな事情があったとしても、あなたが原因で壊れたことは事実。申し訳ないけど、きちんと弁償してほしい」と改めて伝えました。
「夫に相談します……」とうなだれて帰るAさん。後日、事情を聞いたAさんの旦那さんが慌ててうちに来て「申し訳ございません! すぐに新しいもの手配します!」と謝罪してくれ、弁償を約束してくれたのです。そして数日後、気を使ってくれたのか、わが家が買ったものよりさらに最新の洗濯乾燥機が届いたのでした。
この出来事のあと、Aさんとは一定の距離をおいています。
「ご近所だから」「このくらいなら……」といった曖昧な同情や油断は、大切な日常を一瞬で壊す引き金になりかねないと実感しました。家族の平穏と大切な家財を守るためには、理不尽な要求には毅然とNOと言い、他人とは適切な距離を保ち続けることが何よりの鉄則だと、深く胸に刻んだ出来事です。
著者:中村あんな/30代・ライター。6歳の長男と2歳の長女を育てるママ。家計を支えるため、ライターの傍らパートも開始。夫は激務のため、子育てはほぼワンオペ状態。常に子どもたちが楽しめるイベントや遊び場を模索中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)