放置し続けた小さな腫れ
入社して半年ほどたったころ、首の後ろに小さな腫れができていることに気付きました。最初はニキビか虫刺されのようなものだと思い、特に気にしていませんでした。
仕事に慣れるだけで精いっぱいだった時期で、鏡を見る余裕もなく、「そのうち治るだろう」と放置していたのです。
ところが、数週間がたつころには腫れが少しずつ大きくなり、触ると痛みも出始めました。それでも「病院に行くほどではないかも」と思ってしまい、なかなか受診する決心がつきませんでした。
痛みが悪化し皮膚科へ
ある日、鏡で首の後ろを見たとき、赤く腫れ上がっていることに気付きました。膿がたまっているようにも見え、不安になってインターネットで症状を検索しました。
すると、粉瘤(ふんりゅう/皮膚の下に袋状の構造物ができ、本来は剥がれ落ちる角質や皮脂が袋の中にたまってできる良性の嚢腫)の可能性が高いことを知りました。炎症を起こすと治療や手術が必要になる場合もあると書かれていて、一気に怖くなったのを覚えています。
そのころには首を動かすだけでも痛みがあり、仕事中も気になって集中できなくなっていました。さすがにまずいと思い、ようやく皮膚科を受診しました。
2度の処置・手術を受けることに
病院では「炎症性粉瘤(粉瘤が細菌感染などによって炎症を起こし、腫れや痛みを伴った状態)」と診断され、その場で切開して膿を出す処置が必要だと説明されました。突然のことで頭が追いつかず、「そんなに大ごとなの? 」とかなり動揺したのを覚えています。
局所麻酔をして処置を受けましたが、麻酔が切れた後はズキズキと強い痛みが続き、首にガーゼを巻いたまま数日過ごすことになりました。
さらに医師からは、「再発のリスクを抑えるには、炎症が落ち着いた後に袋ごと摘出する必要がある」と説明され、後日改めて袋を摘出する手術も受けることになったのです。仕事中も首の違和感が気になり、人に事情を説明するのも少し恥ずかしく、精神的にもかなり疲れていました。
まとめ
切開処置と摘出手術を終え、粉瘤は完治したものの、「もっと早く受診していれば」と今でも思います。また、粉瘤のような皮膚のできものでも、放置しているうちに炎症を起こしたり、痛みが強くなったりする場合があることを痛感しました。
それ以来、定期的にセルフチェックをおこなうようになり、少しでも異常や違和感を覚えたときは、早めに医療機関へ相談するよう心がけています。体のサインを見逃さないことの大切さを強く感じた出来事でした。
医師による解説:粉瘤は早めの受診が大切
粉瘤は良性のできものですが、炎症を起こすと赤みや痛みが強くなり、切開などの処置が必要になることがあります。
粉瘤は自然治癒しない
粉瘤は、皮膚の下にできた袋状の構造物の中に角質や皮脂がたまってできる良性の嚢腫です。小さいうちは痛みがないこともありますが、袋が残っている限り自然に治ることは基本的になく、少しずつ大きくなったり、炎症を起こしたりする場合があります。気になるしこりや腫れが続くときは、自己判断せず皮膚科で相談すると安心です。
炎症があると処置が必要に
粉瘤が赤く腫れたり、痛みが強くなったり、膿がたまったりしている場合は、炎症性粉瘤の可能性があります。状態によっては、まず切開して膿を出す処置をおこない、炎症が落ち着いてから袋ごと摘出する手術を検討することがあります。
放置せず早めの相談を
粉瘤は良性ですが、首や背中など摩擦を受けやすい場所では炎症を起こして痛みが出ることもあります。「ニキビかな」と思っても、腫れが大きくなる、赤みや痛みがある、膿のようなものが見えるといった変化がある場合は、早めに医療機関で診てもらうことが大切です。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修:寺井美佐栄先生(ミサクリニック六本木本院 院長)
著者:半田美咲/30代女性・会社員
イラスト:藤まる
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
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