里帰りについてくる義母
やがて無事に出産。しかし、初産ということもあって体はボロボロ、疲労困憊の状態でした。処置室からやっとの思いで出てきたところ、待ち構えていた義母の口から出たのは、「次!早く産んでね!」というひと言でした。
疲れ切って混乱していた私は一瞬思考が止まってしまい、それでもどうにか口から出た言葉は、「いや〜、ちょ、そんな、ちょっと無理かなぁ」という力ないお断りのひと言。普段あまり否定することがない私の態度に、義母は不服そうな顔をしていました。
その後、義母は毎日のように産院に押しかけてきました。そして、退院の日。私はその足で里帰りをするため、実母の車で実家へ向かいましたが、義母はなんと車でついてきたのです。
そして里帰り先でも2日に1度は顔を出し、しかも滞在時間が異常に長い状況が続きました。疲れ切っていた私は夫に相談しましたが、返ってきたのは「お母さんに悪気はないから、お前が我慢しろ」というひと言。このとき、夫は頼りにならないと痛感しました。
そんなある日、義母がいつものように里帰り先へやってきたとき、私の実母に向かって「ずっと思ってたんだけど、なんで孫ちゃんはこっちで生活してるの? うちの孫なんだから、うちにいるべきでしょ。わざわざここまで来るのも大変なのよ。こっちのことも考えてくれない?」と言い放ったのです。さらに「この子はうちの孫だし、やっぱりここに通うのは大変だから、連れて帰って面倒は私の家で見ます」と宣言しました。
それを聞いた実母は、静かに、しかしはっきりと「ちょっと待ってください。娘と孫がこちらで過ごしているのは、産後の娘を私が支えるためです。あなたの孫でもありますが、娘と孫を引き離すわけにはいかないでしょう。今は娘の回復が最優先。孫のことを思うなら、まずお母さんである娘がしっかり休めることが一番大切なはずです。娘が疲れているときに毎日のように来られては、休む時間がなくなってしまいます。今は少し距離を置いてあげてください」と義母に伝えてくれたのです。
義母は「でも孫に会いたくて……」と言い訳しようとしましたが、実母は「お気持ちはわかります。でも今は娘の体が一番大事です」と毅然と言い切りました。義母はバツが悪そうに黙り込み、その日は早々に帰っていきました。それ以降、義母の訪問頻度は落ち着き、私もやっとゆっくり休める時間が持てるようになりました。
今振り返ると、本当にとんでもないことをされていたなと思います。夫は頼りになりませんでしたが、実母が毅然と義母に向き合ってくれたことで、どれほど救われたかわかりません。
この出来事をきっかけに、私自身も変わりました。我慢し続けても状況は変わらない。嫌なことはきちんと伝えなければ、相手には伝わらないのだと痛感したのです。それ以降、義母に対しても「それは困ります」「今日は休みたいので」と、少しずつ自分の気持ちをはっきり伝えられるようになりました。産後という大切な時期に学んだ自分を守ることの大切さを、これからも忘れずにいたいと思います。
著者:相川 みな/30代女性・会社員
7歳の子どもを育てる母。趣味はマンガを読むこと。最近はハンドメイドに挑戦中。
作画:さくら
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)
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