まさかの大喧嘩
喧嘩のきっかけは、本当にささいなことでした。
これまでも互いの言動にひっかかることはあったと思いますが、流してしまっていました。しかし、この日はなぜか気持ちを飲み込むことができず……。彼女の言動に不満を感じた僕は、思わず強めに言い返してしまったのです。
すると、僕の言い方が気に障ったのでしょう、彼女も同じように僕に抱えていた不満を吐き出すようになり、僕たちはどんどんヒートアップ。冷静に話す余裕はなく、感情のまま言葉をぶつけ合う状態になってしまいました。
普段は喧嘩もなく、穏やかな関係だったからこそ、「大喧嘩をした」という衝撃は大きく……。大きな声を出していた彼女の初めて見る一面に、僕は思わず戸惑ってしまったのです。
距離を置いた3日間
言い争いが終わったあとも気まずい空気が残り、連絡も最低限に。
あれほど楽しみにしていた結婚の話題すら避けるようになり、心の距離が一気に離れた感覚がありました。
その後、自然と距離を置く形になり、3日間ほとんど連絡を取らない日が続いて……。その間、僕は「本当に彼女と結婚していいのか」と真剣に考えることになりました。また、彼女との大喧嘩において、「なぜあんなに感情的になったのか」「何に引っかかっていたのか」と自分自身を見つめ直すことに。
すると、言い争いの裏には、結婚への不安や彼女への期待があったことに気が付いたのです。結婚という大きな決断を前に、無意識に相手へ自分の理想を押し付けていた部分もあったと感じました。
一方で彼女のことを考えると、喧嘩の記憶だけでなく、これまで支えてくれた記憶も浮かんできて……。彼女との楽しかった時間や、安心した時間を思い出し、感情を少しずつ整理できたように感じます。
再び向き合って見えた、関係の本質
喧嘩から3日後、僕たちは話す機会を設けました。
最初はぎこちない空気でしたが、お互いに感情的にならずに言葉を交わすことができました。僕は、自分の感じていた不安や不満を冷静に伝えると、相手も同じように抱えていた思いを話してくれました。
その結果、あの喧嘩は、お互いに積み重なっていたものが表に出ただけだったということがわかりました。話し合いの中で学んだことは、完璧に理解し合うことよりも、それぞれの違いも認め合うことが大切だということ。
「人それぞれ価値観がある」と思うと、言葉の受け取り方も変わっていきました。あの喧嘩によって、僕たちの関係はより強固なものになったと思います。
◇ ◇ ◇ ◇
プロポーズ直前の大喧嘩を経て、「この人でいいのか」と悩んだ3日間は、結婚そのものを見つめ直す時間に。喧嘩という衝突を経験したことで、お互いの弱さや不完全さを受け止める気持ちが生まれました。
あの喧嘩がなければ、見えなかった部分も多々あったと思います。結婚まで順調に進むだけでは気が付けなかったことであり、結果として結婚に対する覚悟も決まりました。
著者:中根藤虎/20代男性・愛知県在住の理学療法士。趣味はサッカー観戦と旅行。
イラスト:ののぱ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年5月)
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