偶然の出会いに、嫌な予感
ある日、彼女と街を歩いていると、背後から「〇〇(僕)、何やってんの?」と声をかけられました。振り返ると、そこにいたのはその友人。彼女を紹介したことがなかったため、彼女に彼を紹介しつつ、彼にも「今付き合っている人だよ」と彼女を紹介しました。
すると友人は、彼女を見るなり「彼女…かわいいね」とひと言。彼女も突然褒められて、照れながらもうれしそうにしていました。
その場では何事もなく別れたものの、友人の女性に対する距離感の近さを知っていた僕は、なぜか少し嫌な予感がしたのを覚えています。
突然の「別れてほしい」理由は…
それからしばらくして友人と会った際、思いがけないことを聞かされることとなりました。なんと、彼が僕の彼女の連絡先を知っていたのです。
「お前、なんで連絡先を知っているんだよ」
驚いて尋ねると、友人は悪びれる様子もなく、「本人に教えてもらった」とひと言。僕の知らないところで、なんとSNSを通して連絡先を交換していたのです。
戸惑いましたが、このときは彼も彼女も問い詰めることはできませんでした。
ところが、その少しあと。彼女から突然、「別れてほしい」と告げられたのです。
理由を聞いても、彼女はなかなか話してくれませんでした。それでも尋ね続けると、彼女から「僕の友人を好きになってしまった」と打ち明けられて……。
「なんで、あいつなんだ……」
苛立ち、悲しみ、いろいろな感情が渦巻きました。ただ、少し冷静になると、彼は話がおもしろく、相手への気づかいもできる人。彼女が惹かれてしまった理由も、まったく理解できないわけではありませんでした。
だからこそ余計につらく、怒りよりもむなしさや切なさのほうが残ったように思います。
別れてからしばらくたったある日、駅前で元カノと友人が2人で歩いている姿を偶然見かけました。楽しそうに話す2人を目にした瞬間、僕は目を逸らしてしまいました。
もう別れたのだから、堂々としていればよかったのかもしれません。それでも、元カノと友人を目の前にすると、声をかけることなどできませんでした。この一件以降、その友人とは自然と疎遠になり、もう何年も経ちます。
著者:田中一郎/40代男性・会社員。休日は近所を散歩して好きな町中華を探すことにハマっています。
イラスト:Ru
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
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