「返事は保留でいいかな?♡」
ある日の夜、僕は気になっていた女性へ告白しようと、メールで文章を作りました。
「ずっと好きでした。よかったら付き合ってください」
何度も読み返したあと、緊張しながら送信ボタンを押しました。無事に送れたと思い込み、そのままスマホを閉じたのです。
ところが、しばらく待っても返事はありませんでした。
「まだ見ていないのかな……」
翌朝になっても返信はなく、気になって仕方がありません。それでも仕事はあるため、落ち着かない気持ちを抱えながら、いつも通り出社しました。
すると昼休み、50代の直属の男性上司が僕のところへやってきました。そして、ニヤリと笑いながらこう言ったのです。
「悪いけど、返事は保留でいいかな?♡」
「えっ……!?」
一瞬、何を言われているのかわからず固まってしまった僕。しかし、そのひと言で昨夜の告白メールを思い出し、嫌な予感がしました。
慌てて送信履歴を確認すると……。送り先は、気になっていた女性ではなく、その上司だったのです。恥ずかしさで顔から火が出そうになり、僕はその場で何度も謝りました。
幸い、上司は笑って流してくれました。その後もこのことをからかわれたり、職場の人に言いふらされたりすることはなく、何事もなかったように接してくれました。
そして後日、僕は気になっていた女性に改めて直接気持ちを伝えました。今度こそ無事に思いは届き、付き合うことになったのです。
◇ ◇ ◇ ◇
この出来事以来、大事なメッセージを送る前には、送り先を必ず確認してから送信するようになりました。当時は人生最大級の失敗だと思いましたが、今では友人との飲み会で笑い話になっている黒歴史です。
著者:桜井拓海/30代男性・会社員。休日は映画鑑賞やカフェ巡りを楽しんでおり、友人との食事も大切な息抜きになっています。
イラスト:こまつもえか
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年6月)
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