下校時間を1時間過ぎても帰宅しない娘
ある日、娘が下校時間を1時間過ぎても帰宅しませんでした。心配になって学校に電話すると、先生から「もう下校は終わっています。心配ですね。私も探します」と言われ、一緒に娘を探してくださることになりました。
ランドセルにつけていたGPSを確認すると、位置情報は近所の公園を示しています。急いで向かうと、そこには同じ仲良しグループの子のお母さんが3人集まっていました。
みんなで公園中を探しましたが、子どもたちの姿はどこにもありません。
すると先生が、「もしかして……、GPSが外されているのかもしれません」とひと言。
慌てて周囲を探すと、公園のベンチに4台のGPSが並べられていたのです。
「誰かに外された?」ベンチに残されたGPS
GPSは細かい金具でランドセルに取りつけてあり、小学1年生の子どもが簡単に外せるものではありません。
「誰か大人に外された?」
その場にいた全員が最悪の事態を想像し、言葉を失いました。
そのとき、ふと仲良し5人組のうち、ひとりのお母さんだけが公園に来ていないことに気づきました。
急いで電話をしてみると、なんと子どもたちは全員、その家にいたのです。
話を聞くと、その家の高学年のお兄ちゃんが「帰宅してすぐ遊べないなら、帰る前に遊べばいい」と、5人を公園へ連れて行ったそうです。
さらに、「GPSをつけて遊びに来たら親に見つかるから」と、自分の妹以外の4人のGPSを外して公園のベンチに置き、そのまま全員を家へ連れて行ったとのことでした。
子どもたちは無事だったけれど…
後から、その子のお母さんからは「ママたちに伝えていると思っていた。ごめんね。息子には改めてしっかり注意しておきます」と謝られました。何より、子どもたち全員が無事だったことに心からほっとしました。
それまで私は、娘にGPSを持たせていることで、どこか安心してしまっていたのだと思います。
帰宅後、娘には「何があっても一度家に帰ってから遊ぶこと」「GPSは勝手に外してはいけないこと」を改めて何度も伝えました。
今でも、公園のベンチに並んだ4台のGPSを思い出します。GPSは子どもの居場所を確認するうえで心強い道具ですが、それだけで安心するのではなく、安全のためのルールを子ども自身にも繰り返し伝えていくことが大切なのだと感じた出来事でした。
著者:大槻つぐみ/40代女性。2013年生まれの女の子のママ。学習指導員のパート勤務。妊娠出産でのブランクに戸惑いながら仕事に奮闘中。
イラスト:キヨ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年8月)