法事欠席で激怒した義母の勝手な事情
私は2歳の娘と夫と暮らす3人家族です。先日、夫の曽祖父の法事がありましたが、当日は娘が急に発熱。娘の通う保育園では胃腸炎が流行していたため、大事をとって欠席することにしました。夫から義母に連絡してもらうと「お大事にね」とやさしく言っていたと話します。
しかしその日の夜、義母から私へ電話が。出ると「○○さん(私)、前々から法事の予定はわかっていたでしょう? 遠方から来ているAさんの手前、欠席なんて恥をかいたわ! 完璧な家庭の仕切り役として顔が立たないじゃない! 子どもの体調管理も母親の仕事でしょう!」と怒鳴られたのです。
義母の言うAさんとは、義母が昔から家庭環境や子育てを競い合ってきた、義母と同年代の親戚の女性。私は驚きながらも「急にすみませんでした。今、娘の通う園で、胃腸炎が流行っているので、高齢の親戚の方もいますし大事をとった方がいいと思いまして……」と説明しますが、「熱だけなら、少し顔を出すくらいできたでしょう!」と義母の怒りはおさまりません。
異変に気づいた夫が電話を代わり「母さん、子どもの体調が急に悪くなるなんてよくあることだろ。今日は残念だったけど、また日を改めて手を合わせに行くよ」と言いますが、義母は電話の向こうで勝手にヒートアップ。夫は無理やり電話を切ると、ため息をつき、どうしようかとうなだれます。
するとそのとき、また義母から電話が。おそるおそる電話に出ると、さっきまでの勢いはどこへやら。しおらしい声で「娘ちゃん、体調は大丈夫? さっきはカッとなってごめんなさいね」と言うのです。あまりの態度の差に私は混乱しました。
夫が電話を代わり判明したのは、Aさんの前で「完璧な祖母」として振る舞いたかったという身勝手な動機でした。当初の義母は『法事に家族全員を揃えて、一族を統率する完璧な祖母』という姿を見せつけようとし、それが叶わなかったため怒っていたのです。しかし今度は、『孫の体調を心配し、急な欠席も許すやさしく寛大で完璧な祖母』の姿を見せようと、慌てて態度を180度変えたようです。
さきほどの怒りの電話のあと、義母はAさんから「孫の自慢はまたいつでも聞くから、まずは孫ちゃんの体調の心配と、看病している息子夫婦を労うのが、いいおばあちゃんなんじゃない?」と言われたのだとか。ライバル視しているAさんから、自分の今の言動は「いいおばあちゃんがすることじゃない」と指摘された義母は、悔しい気持ちがありつつも、Aさんの前で「完璧な祖母」として振る舞いたい気持ちの方が強かったのか、慌てて軌道修正しようとしたようでした。
後日、回復した娘と一緒に義実家へお供えを持って行くと、義母はAさんとビデオ通話をつなぎ、「いいおばあちゃん」をアピールしながら孫自慢をしてご満悦。その日は娘と私へおいしいお菓子も用意してくれており、いいおばあちゃんぶりを発揮してくれました。
その後、Aさんが遠方へ帰ってしまうと、義母の怒涛の「親切ないいおばあちゃんアピール」は急速に落ち着き、普段どおりの少し大雑把でマイペースな態度に戻りました。結局、あの手厚い気遣いややさしさは「Aさんに見せるためのパフォーマンス」に過ぎなかったのです。
真相を知った私は、そもそもどうしてAさんに対する対抗心が強いのか気になり夫に聞いてみました。すると、プライドの高い義母は、幼いころからAさんと比較されてきたらしく、昔から競争してきたAさんへの負けん気がどうしても拭えないのだろうと教えてくれました。義母のすべての動機が「見栄とAさんへの対抗心」だとわかったことで、今ではすっかり気持ちを割り切っています。それ以来、義母から理不尽なことを言われたり急にやさしくされたりしても、「またAさんを意識しているのね」「今度はどんなポーズを取りたいのかな」と冷ややかに受け流せるようになり、もう義母の言動に傷ついたり振り回されたりすることはなくなりました。
世間体や自分のメンツを優先するのではなく、家族の状況を最優先に考えることが大事だと私は思います。子どもや大切な人に思いがけないトラブルが起きたとき、自分がどう見られるかよりも、まずは目の前の家族に目を向けられる人でありたいと感じた出来事でした。
著者:北島真奈/30代・ライター。2歳の娘を育てるママ。産後ダイエットをしたいのに甘いものがやめられず、ヘルシーなおやつをSNSで調べるのが日課になっている。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)