アポなしで子どもを預けようとするママ友
そのママ友は同じクラスの女の子のお母さんで、年齢は30代半ばくらいの女性でした。送迎時に会話をしたり、公園で一緒に遊んだりすることもあり、私自身は親しい関係だと思っていたのです。
最初にお願いされたのは、「急に用事ができたから、30分だけ子どもを見てもらえないかな」というものでした。その日は予定もなく、子ども同士も仲がよかったため、私は快く引き受けました。ところが、それをきっかけに相手の態度が少しずつ変わっていったのです。
「今日、お迎えお願いできるよね?」「夕方まで見てもらえると思っていた」など、いつの間にかお願いではなく、決定事項のように話されることが増えていきました。断ると、「前は大丈夫だったのに」「そんなに迷惑なら最初から言ってくれればよかったのに」と責められることもあり戸惑いました。
そして、ある休日の夕方、忘れられない出来事が起きたのです。突然インターホンが鳴り玄関を開けると、ママ友が娘さんを連れて立っていました。そして「今日、うちの子預かってくれる? 夜ご飯も一緒にお願いね?」と言ったのです。
ママ友のお願いを断った結果
私は驚き、「今日は預かる約束をしていないよね」と伝えました。するとママ友は、「え? いつも見てくれているから大丈夫でしょ? 少しくらい助けてくれてもいいじゃない」と言い、娘さんに「じゃあ、ここで待っててね」と声をかけ、そのまま行こうとしたのです。
私は慌てて引き止め、「待って。今日は預かれないよ。これまでも何度も急に頼まれてきたけど、もう当たり前のように預けられるのは困る」と伝えました。すると、そのママ友は突然怒った表情になり、「そんな冷たい人だと思わなかった」と言い、その後、周囲のママたちに私への不満を話すようになっていったようです。
数日後、別の保護者から「あなたが子どもを預かってくれなくなったって怒っているみたいだよ」と聞き、驚きました。事実とは違う話が広がっていると知り、私は悩んだ末に担任の先生へ相談することに。
すると先生から、「同じようなことで困っている方がいることは、園でも把握しています」と伝えられました。私だけが悩んでいたわけではないと知り、驚くと同時に、無理に我慢し続ける必要はなかったのだと感じました。
その後、園が間に入って対応してくれたことで、ママ友から突然お願いされることはなくなりました。ただ、以前のように親しく話す関係に戻ることはありませんでした。
この出来事を通して、一度の好意が、いつの間にか「やってもらって当然」のこととして受け取られてしまうこともあるのだと気づきました。困っている人を助けることは大切ですが、無理を重ねた結果、関係そのものが苦しくなっていたのかもしれません。ママ友との付き合いでは、やさしさだけではなく、家族の時間や自分自身を守るための線引きも必要なのだと実感しました。親しい相手だからこそ、できないことはきちんと伝えることが大切なのだと学んだ出来事でした。
著者:佐々木悠/30代女性/2019年生まれの長女、2021年生まれの次女、2024年生まれの長男、夫の5人暮らし。介護福祉士としてデイサービスに約5年間勤務後、出産を機に退職。現在は在宅でカスタマーサポートやWebライティングなどの仕事をしながら、3人の子育てに奮闘中。趣味は家族旅行とお出かけで、子どもたちとの思い出づくりを大切にしています。
イラスト:はたこ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
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