いつまでも始まらない食事
その日、テーブルには麻婆豆腐や炒め物が大皿に並び、私は自然にトングに手を伸ばしました。すると、義母が「手を出さないで!」と鋭い口調で制止しました。
そのとき初めて知ったのですが、義実家では「大皿料理は義父が全員分を取り分けるまで、誰も箸をつけてはいけない」という絶対的なルールがあったのです。これまで義実家ではすでに取り分けられた状態で料理が並んでいたため、そんなルールがあることに全く気づいていませんでした。
ところが、義父はビールを飲みながら延々と昔話を続けており、一向に料理を取り分けてくれる気配がありません。その間に料理はすっかり冷め、抱っこ紐の中の子どもがぐずり始める始末。空腹と気疲れが重なり、私は限界を感じました。
帰宅後、夫に「子どもの生活リズムもあるから、あのルールにはもう付き合えない」とはっきり伝えました。夫もその点について深刻に受け止めてくれて、それ以降の外食の際には、最初から大皿料理を避けて各自セットメニューを注文するという流れを作ってくれました。そのおかげで、気まずい思いをすることなく、ゆっくりと食事を楽しめるようになったのです。
この出来事を通じて、家庭それぞれに独自のルールや慣習があるのだということを実感しました。そのうえで大切だと感じたのは、困ったことがあれば一人で抱え込まず、パートナーにきちんと伝えること。夫に話したことで一緒に対策を考えてもらえ、その後の外食がぐっと楽になりました。気になることをため込まずにしっかり話し合い、家族みんなが無理なく過ごせる形を見つけていくことが大切なのだと感じた出来事でした。
著者:川上 桜子/50代女性・会社員。小学生2人を育てる母。IT企業に勤務しており、普段はテレワーク中心。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
※AI生成画像を使用しています
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