エレベーター内の迷惑な家族
残っていたもう1組の親たちが、エレベーターの「開」ボタンを押しっぱなしにしながら、降りた家族と「何分後にどこで集合するか」といった会話を始めたのです。おそらく20秒ほどだったと思いますが、エレベーター内にいる他の利用者のことはまるで気にしていないようでした。公共の場で周りへの配慮が欠けている行動に、私は思わずあ然としました。
すると、同じエレベーターに乗り合わせていた60代くらいの男性が、静かに口を開きました。「すみません、そろそろ閉めていただけませんか?」と、穏やかながらもはっきりとした口調で声をかけたのです。突然話しかけられた親は「あ、す、すみません」とボタンから手を離しましたが、男性は続けて「エレベーターはあなた方だけのものじゃないですからね。お子さんも見てますよ」とひと言添えました。その場にいた他の利用者も小さくうなずいており、家族たちは気まずそうに顔を見合わせるばかりでした。
そして、エレベーターが3階に到着したときのことです。先ほどの家族たちは何も言わずに降りようとしましたが、男性が「お先にどうぞ」と促すと、ようやく「あ、ありがとうございます……」と小さく頭を下げ、逃げるようにその場をあとにしたのでした。
公共の場での何気ない振る舞いは、思っている以上に周りに見られているものだと目の当たりにした出来事でした。「お子さんも見てますよ」という男性の言葉通り、子どもは大人の姿をよく見て、そこから多くを学んでいるはず。だからこそ、たとえ短い時間であっても周囲への配慮を忘れずにいることが、子どもに手本を示すことにもつながるのだと思います。これからも、当たり前の気遣いを大切にしながら過ごしていきたいと感じました。
著者:杉山 かよ/30代女性・会社員。3歳の息子を育てる母。サブスクで映画を見るのが好き。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
※AI生成画像を使用しています
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