キーホルダー1つのはずが、大量のお土産を頼まれて…
夏は夫の繁忙期ということもあり、わが家では毎年、秋に少し大きめの家族旅行を計画しています。長男が年中、次男が年少のとき、「そろそろ飛行機も家族で乗れるかな?」と、旅行先を沖縄県に決定。初めて飛行機で行く家族旅行に、子どもたちは大はしゃぎでした。
そんなある日、旅行の少し前に次男のクラスのママ友からメッセージが届きました。
「子どもから聞いたよー! 沖縄旅行いいね! もしあったら……なんだけど、人気キャラクターの沖縄限定キーホルダー買ってきてくれない?」
軽い頼み方だったこともあり、私は深く考えず「いいよー!」と返信しました。
ところが、出発まであと数日というころ、「やっぱりこっちもお願いしていい?」と追加のメッセージが届きます。さらに「〇〇ってお店も行けたりする?」「子どもに画面見られて、どうしても欲しいって泣かれちゃって」と、お願いはどんどん増えていきました。
最初は「もしあったら」という程度だと思っていたのに、この時点で頼まれていたのは、沖縄限定キーホルダー、大人のこぶし2つ分ほどのサイズのぬいぐるみを2つ、トートバッグ、ポーチ、キャップ、Tシャツ、クリアファイル——。
「これ、全部買って帰るの……?」と思うほどの量になっていました。
沖縄に着いてからも追加のメッセージが!?
いざ沖縄に到着してからも、ママ友からメッセージは届き続けました。せっかくの家族旅行なのに、スマホを見るたびに「あれも探さなきゃ」「これも買わなきゃ」と、頼まれた品物のことが頭から離れません。
「今回は難しい」と断ればよかったのですが、一度「いいよ」と言ってしまった手前、今さら断るのも悪い気がして、そのまま引き受けてしまいました。
そして帰るころには、スーツケースのかなりのスペースが、ママ友に頼まれたもので埋まっていました。自分たちのお土産を減らし、壊れないよう気をつけながら荷物を詰めていると、さらに、「沖縄限定のモバイルバッテリーもいいかな?」と追加のお願いが。
モバイルバッテリーは機内持ち込みが必要です。子連れ旅行でただでさえ手荷物が多い中、「さすがにこれ以上は……」と思いました。それでも、私は結局断ることができませんでした。
帰宅後、代金を支払ってもらおうとすると…
旅行から帰り、頼まれていた品物を渡すと、ママ友は「わぁ! うれしい〜!」と大喜び。もちろん、お礼の品が欲しかったわけではありません。けれど、大量の商品を探して運んだことへの気遣いがほとんどなかったことに、少しモヤモヤしました。
品物を渡したのは、子どもたちのお迎えでバタバタしているとき。その場では代金のやり取りまでできませんでしたが、その後もママ友から支払いについて声をかけてくることはありませんでした。
仕方なく私から「そういえば立て替えた代金、払ってもらっていいかな?」と伝えることに。しかし、そのたびに「今日、手持ちがなくて」「おつりが必要になっちゃう」と言われ、結局、全額を払ってもらうまでに1週間ほどかかりました。
そのとき、ようやく気づいたのです。
「私、この人のお願いを引き受けることが当たり前になっていたのかも」
頼まれたお土産でスーツケースが埋まり、自分たちのお土産を減らしたこと。壊さないよう気を使って持ち帰ったこと。せっかくの家族旅行中にも、頼まれたものを探すために時間を使ったこと——。
「いいよ」と言ったのは私です。それでも、そうした負担や気遣いまで当然のことのように受け取られている気がして、どうしてもモヤモヤが消えませんでした。
それ以来、そのママ友から何かお願いされても、無理なものはきっぱり断るようにしています。最初は「断ったら悪いかな」と思っていましたが、いざ一度断ってみると、意外なほど何も起こりませんでした。
今回の経験で、相手のために何かをしてあげたいと思う気持ちと、自分が無理をしてまで引き受けることは別なのだと気づきました。頼まれたときにすぐ「いいよ」と答えるのではなく、自分の時間や手間、負担まで考えたうえで、難しいときには「できない」と伝える。これからは、相手の頼みを引き受ける際には、自分に無理のない範囲かどうかを考えてから返事をしたいと思います。
著者:小林美織/30代女性。2019年生まれと2020年生まれの年子の兄弟の母。地方在住。趣味はイオンモール内の100円ショップとカルディと無印良品のパトロール。
イラスト:あさうえさい
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)