2人目を産むのは当然なの?
学生時代の友人3人と私の4人で、ランチに行った日のことです。Aちゃんは2児のママで、Bちゃんは2人目を妊娠中。私には2歳の娘が1人いて、Cちゃんにも3歳の息子が1人います。
この日は、Bちゃんの出産前に集まれる最後の機会ということで、激励会のような形で集まっていました。子どもの話や仕事の話など、まるで学生時代に戻ったかのようにおしゃべりが止まりません。出会ってから10年以上たっても交流が続いていることを、うれしく思いながら過ごしていました。
しばらくして話が盛り上がってくると、Aちゃんが「Cちゃんたちは、2人目いつにするの?」と聞いてきました。私は経済的な理由から、夫婦で話し合い、ひとりっ子にしようと決めたばかり。場の雰囲気を悪くしたくなかったので、「うちはお金に余裕がないから、2人目は産まないかも」と軽く受け流し、別の話題にしようとしました。
しかし、Aちゃんは「え! 絶対2人いたほうがいいよ!」と言い、Bちゃんも「お金は何とかなるよ! 2人目を産んでも大丈夫だよ」と加勢してきたのです。夫婦で悩んだ末に決めたことだったため、正直、これ以上踏み込んでほしくないな……と思い、私は黙り込んでしまいました。
黙り込む私に、Cちゃんが…
すると、Cちゃんが「AちゃんもBちゃんも、やめなよ! デリケートな話は、仲が良くても気をつけて話さないと」とズバッと言ってくれたのです。さらに、「うちも治療はもうこりごりだし、ひとりっ子のつもりだから、一緒だね!」と、私にやさしく声をかけてくれました。
実はCちゃんは、息子を授かるまでに不妊治療を経験しており、「治療がつらい」と涙を流して悩んでいたこともありました。そのことはAちゃんもBちゃんも知っていたはずですが、月日が流れ、すっかり忘れてしまっていたようです。
Cちゃんに言われてハッとしたのか、Bちゃんは「無神経だったよね、ごめん」「子どもが生まれることに浮かれて、ふたりの気持ちを考えられていなかった」と謝ってくれました。
しかし、すでに子どもを2人育てているAちゃんは、「私には理解できない。1人育てるだけで余裕がないとか、しんどいだなんて甘いよ。私は3人目だって育てられる自信があるけどね」と言い、納得していない様子でした。
それを聞いたCちゃんは、さらに「キャパって人それぞれだよ。Aちゃんは、無理をしてでも2人目を産んで、私たちが経済的にも精神的にも追い詰められることを望んでるの?」と言いました。さすがに人の不幸を願っているとは言えなかったのか、Aちゃんは「ごめん……」と謝り、ようやく納得したようでした。
Cちゃんは昔から、思ったことをズバッと言うはっきりした性格。なかなか自分の意見を言えない私とは正反対です。グループで遊ぶことはあっても、2人きりで話すことはほとんどありませんでしたが、この出来事をきっかけにCちゃんとの距離が縮まり、今では頻繁に連絡を取り合うようになりました。
AちゃんとBちゃんも、それ以降、2人目について口を出してくることはなくなり、これまでと変わらない付き合いを続けています。どれだけ長い付き合いでも、相手の事情をすべて理解するのは難しいものです。今回の出来事を通して、自分の考えを相手に押しつけるのではなく、それぞれの事情や気持ちを尊重することの大切さを改めて感じました。
私もCちゃんのように、相手の気持ちを考えながら、必要なときには自分の意見をはっきり伝えられる人になりたいと思った出来事です。
著者:天野朋美/20代女性・ライター。おしゃべりが大好きな2歳のひとり娘を育てるママ。ライターをしながら平日はワンオペ育児中。映画鑑賞とカフェ巡りで、日々のストレスを発散している。
作画:yoichigo
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています