共働きで育った私の前で
すると、そばでお酒を飲んでいた義母が突然、こう言ったのです。「母親が働いている家庭の子どもは、愛情不足になるから絶対やめたほうがいい。ろくな子に育たないわよ」その瞬間、場の空気が一気に凍りました。
というのも、私は共働きの両親に育てられたからです。父も母もそれぞれ好きな仕事を続けながら、私を大切に育ててくれました。今でも、仕事に向き合う両親の姿を誇りに思っています。
義母もそのことは知っていました。これまで何度も「ご両親はえらいわね」「立派ね」と言ってくれていたのです。それなのに、私の目の前で「働く母親の子は愛情不足」「ろくな子に育たない」と言われたことが、とてもショックでした。
褒めてくれていた言葉は何だったのだろう。そう思うと、胸がざわざわしました。
夫がすぐに口を開き……!
私が何も言えずにいると、隣にいた夫がすぐに口を開きました。「じゃあ、共働きのご両親に育てられた妻と結婚した俺は、見る目がなかったってこと?」そのひと言に、義母はハッとしたように黙りました。
夫は続けて、「俺は妻のことを尊敬してるし、妻を育てたご両親のことも尊敬してる。今の言い方は、妻だけじゃなくてご両親のことまで否定してるよ」と言ってくれたのです。
さらに夫は、「母さんの子育てを否定するつもりはない。でも、うちの子育てまで決めつけないでほしい。今のはちゃんと謝って」と、はっきり伝えてくれました。義母は少し不満そうな顔をしながらも、「……言いすぎたわ。人それぞれよね」とだけ言い、気まずそうに寝室へ行ってしまいました。
義母は専業主婦として子育てをしてきた人です。その生き方を否定するつもりは、まったくありません。家庭によって事情も考え方も違いますし、どんな形が正解かは一つではないと思っています。
だからこそ、共働きだから愛情不足、専業主婦だから正しい、と決めつけるような言い方はしないでほしかったです。これから親になる私たち夫婦にとって、大切なのは周りの価値観に振り回されることではなく、自分たちで考え、子どもに向き合っていくことなのだと感じた出来事でした。
◇ ◇ ◇
子育ての形は家庭によってさまざまです。共働き、専業主婦・主夫、時短勤務など、それぞれの家庭に事情や考え方がありますよね。
大切なのは、どの形が正しいかを決めつけることではなく、その家庭なりに子どもと向き合い、愛情を注いでいくことではないでしょうか。周囲の人も、自分の価値観だけで相手の家庭を判断せず、これから親になる夫婦の気持ちを尊重できるといいですね。
著者:伊藤 沙也加/20代女性/第1子妊娠中で、里帰り中の妊婦です。今は休職中で、実家でのんびり過ごしています。
イラスト:市田スナオ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)
【Amazonギフト券プレゼント♡】みなさまの体験談を募集しています!
妊娠中や子育て中のエピソードを大募集!「ベビーカレンダー」のニュース記事として配信、公開いたします。体験談を掲載させていただいた方の中から、抽選で毎月5名様に1000円分のAmazonギフト券をプレゼント。何度でも応募可能ですので、奮ってご応募ください♪どうぞよろしくお願いします!