子どもの発熱で早退した翌朝、上司から言われたまさかの言葉
保育園に通う子どもが熱を出し、急きょ会社を早退しなければならないことがありました。当時、直属の上司だった係長に早退を申し出るたび、私は少なからず気まずさを感じていました。
子どもの看病で早退した翌朝のことです。
私は係長のところへ行き、「昨日は急に早退してしまい、申し訳ありませんでした」と謝りました。すると係長から、耳を疑う言葉が返ってきたのです。
「本当は仕事が嫌いだから、子どものことを口実にして帰ったんでしょ?」
子どもが体調を崩したから、迎えに行くために帰っただけです。仕事が嫌で早退したわけではありません。当時は、仕事と子育ての両立だけでも毎日慌ただしく、子どもが熱を出せば、保育園へのお迎えや看病、その後の仕事の調整にも追われていました。そんな余裕のない日々の中で言われたひと言だったからこそ、余計につらく感じたのだと思います。
「こんなに必死にやっているのに、そんなふうに見られていたんだ」と思うと、悔しさと悲しさが一気にこみ上げ、私はその場で泣いてしまいました。
すると、課長が泣いている私に気づき、心配そうにこちらを見ていました。そして、近くにいた同僚が「係長が、子どもの看病で早退したことを『仕事が嫌いだからだろう』と言ったんです」と、私に代わって事情を話してくれたのです。
状況を聞いた課長は、係長に向かって「今の発言は撤回して、すぐに謝りなさい」と、はっきり言ってくれました。係長は気まずそうな様子で、「すみませんでした」と私に頭を下げました。
すぐに対応してくれた課長と、私の代わりに事情を伝えてくれた同僚。その存在が本当にありがたく、張り詰めていた気持ちがほどけたのか、今度は安堵から涙があふれました。
当時は、「どうしてそんなことを言われなければならないのだろう」と、なかなか気持ちを切り替えられませんでした。ただ時間がたつにつれ、相手に自分の事情を十分に理解してもらえないこともあるのだと思えるようになりました。
それ以来、周りへの配慮は忘れずにいながらも、心ない言葉をかけられたときに、それをすべて自分の中に抱え込まないようにしています。世の中には温かく見守ってくれる人もいると知ったことで、少し気持ちがラクになりました。
そして今でも思い出すのは、つらかった係長の言葉以上に、あの日すぐに動いてくれた課長と同僚のことです。
誰かが困っているとき、その人の事情をすべて理解することはできなくても、相手の立場を想像して寄り添うことはできるのだと思います。私も、あのときの2人のように、困っている人に自然と手を差し伸べられる人でありたいと思っています。
著者:間宮瞳/40代女性/1男1女の母。4人家族。趣味は韓国ドラマ鑑賞。
イラスト:きりぷち
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
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