ママ友の驚きの本性に絶句
息子の同級生の女の子・Aちゃんとは、年少のときからずっと同じクラスだったため、Aちゃんママとも自然と話すようになった私。話の中で息子とAちゃんの誕生日が近いことがわかり、「せっかくだから一緒に食事でもしよう」という話になりました。しかし、2歳の娘はイヤイヤ期真っ最中で、どこで不機嫌のスイッチが入るかわかりません。そのため、お店ではなくわが家でピザの宅配を頼み、食事をすることになったのです。
最初はリビングで普通にお茶を飲んでいたAちゃんママ。しかし、ピザが届くのを待っている間、私がお手洗いで少し席を外した隙に、信じられない行動に出ます。なんと、リビングに戻るとAちゃんママがわが家の冷蔵庫を勝手に開けていたのです。私はとりあえず「どうしたの?」と尋ねました。すると、プリンやジュースを勝手に取り出し「これもらうね!」と、一方的に宣言し食べ始めたのです。とても驚きましたが「楽しい雰囲気を壊してはいけない」と思い、「いつでも買えるから大丈夫だよ」と苦笑いでやり過ごしました。
しかし、食後子どもたちがリビングで遊んでいるときに、今度は「あのタブレットさ、○○くん(息子)もう使ってない?」と息子が気に入っているキャラクターのタブレット型のゲームを指さすのです。私が「え? まだ使ってるよ」と言うと「奥のほうに置いてあるから使ってないのかと思った! 残念!」と笑っています。さらにその後も、おもちゃや服を見ては「あれいいな~」「これはまだサイズアウトしてないの?」としつこく探りを入れてきました。
違和感を覚えた私が「ねぇ、さっきからなんでそんなことばかり聞くの?」と問うと、Aちゃんママは悪びれる様子もなく、ヘラヘラと笑いながら「え? だってこれ、フリマアプリで売ったら利益になるじゃん? 使ってないならもらって売ろうかなと思ってさ!」と言い放ちました。
わが家の物を売るつもりであったこと、そしてそれを私に当然のように伝えることに驚き、絶句。「え……? なんでうちの物なの? 自分の物を売れば……?」と思わず聞くと、Aちゃんママはヘラヘラした態度のまま「いやぁ、娘の誕プレ奮発したいんだけど、最近家計が厳しめでさぁ。うちにあるやつ、お金になるものそんなになくて。使ってない物あったら、人助けだと思って譲ってくれない?」と言葉を続けたのです。
人の私物を自分の都合の良い金策の道具として見ているだけでなく、「人助け」と称してクレクレと言い寄る図々しさに呆れ果てていると、それまでおもちゃで遊んでいたAちゃんが、サッとこちらへ歩み寄ってきました。そして、母親をまっすぐ見つめ、「◯◯くん(息子)のおもちゃも誰かにあげるの? 私のお洋服も勝手にあげたよね、またドロボーするんだ! いけないんだよ!」とリビング中に響き渡る声で言ったのです。
純粋で真っ直ぐなAちゃんの刺さるような言葉と強い視線に、Aちゃんママは「あ、あれは小さくて着られないから、もういらないと思って……」と言葉に詰まりました。どうやら、Aちゃんのサイズアウトした服を、ママは確認を取らずに売ってしまったようでした。Aちゃんは目に涙をいっぱいためて、「お気に入りだったのに! ドロボーママなんか嫌い!」と叫びます。「ドロボー」「嫌い」という言葉の数々にママは顔を真っ赤にして立ち尽くしました。自分の身勝手な行動が、娘をどれだけ傷つけたのかを突きつけられ、ハッと我に返ったようでした。
「ごめんね……」とAちゃんに謝ったあと、私のほうを見て「ごめんなさい……。私、恥ずかしいことを言っていたよね……」と深く頭を下げ、「年少のときからずっと仲良くしてもらっていたから……。◯◯くんママ(私)ならやさしいし、事情を話せば笑って助けてくれるんじゃないかって、甘えてしまってたわ」と謝罪してくれました。涙を流すAちゃんにも「勝手にお洋服を売っちゃってごめんね」と、もう一度心から謝罪する姿を見て、私の中のモヤモヤした気持ちもスッと落ち着いていきました。
それ以来、Aちゃんママの図々しい言動はすっかりなくなり、自分の娘の痛快なひと言によって猛省したという彼女は、今ではすっかり礼儀正しくなり、お互いに心地よい距離感で良いママ友関係を続けられています。
親しい間柄であっても「これくらい許されるだろう」という甘えがあると、トラブルのもとになること、そしてそんな親の背中を子どもはよく見ているのだと実感しました。間違いを指摘されたときにプライドを捨てて素直に謝り、改める姿勢を見せることもまた、子どもに示すべき大切な背中なのだと感じた出来事でした。
著者:竹内美月/ライター。車のおもちゃが大好きな5歳の男の子と、歌って踊るのが大好きな2歳の女の子を育てる母。平日はほぼワンオペ育児。何が起こったのかわからないほどのスピードで時間が過ぎていく、ドタバタな毎日を送っている。仕事終わりに夕飯を作りながら飲むハイボールが楽しみ。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)