年配女性が声をかけてきたワケ
子どもがまだ2歳だったころ、毎日は嵐のように過ぎていきました。この日も、慌ただしくベビーカーを押してスーパーへ向かいました。ところが、店に着くと息子がぐずり始めました。なかなか落ち着かない息子に手を焼いていたそのとき、不意に「失礼ですが……」と声をかけられ、ドキッとしました。
周囲に迷惑をかけているのだろうかと不安になり、恐る恐る振り返ると、そこには年配の女性が。何を言われるのだろうと、身構えてしまいました。
すると、その女性はとてもやさしい声で「お子さんの靴、片方落ちていますよ」と教えてくださったのです。あわててベビーカーの後ろを見ると、確かに小さな靴がぽつんと床に。まったく気づかずに、そのまま離れてしまうところでした。
注意されるのだとばかり思っていたので、その方の温かいひと言に心がふわりと軽くなり、感謝の気持ちでいっぱいになりました。「ありがとうございます!」とお礼を言う私に、女性はにこりと笑いかけてくれました。
この出来事以来、外出時には子どもの持ち物をより気にかけるように。でも私にとって一番大きな変化は、自分の心の中にありました。「きっと注意されるに違いない」という思い込みが、少しやわらいだのです。
見知らぬ人からの声かけには、善意からのものもあるのだと、このとき実感しました。あの日の感謝の気持ちを忘れずに、私も人の親切を素直に受け取れる、穏やかな心で日々を過ごしていきたいと改めて思っています。
著者:山田千尋/30代女性/最近マイホームを建てた2人の子どもを育てるアラサーママ。趣味はお菓子作り。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
※AI生成画像を使用しています