よりにもよって鼠径部に

以前から、鼠径部の締め付けが強い下着をはいた後や体が疲れてくると、鼠径部にできものができることがありました。これまではつぶれたこともなく、気付けば腫れが引いていくことがほとんどだったので、深刻に考えることはあまりありませんでした。
しかし今回は触れると痛みがあり、数日たっても治まる気配がありませんでした。場所が場所だけに不安になり、「念のため」という気持ちで病院を受診することにしたのです。
診察室に入って担当医が若い男性だったため、見た瞬間に思わず身構えてしまいました。診てもらうには患部を見せる必要があるとわかってはいても、実際には想像以上に恥ずかしく、早く終わってほしいという気持ちでいっぱいでした。
診察の結果、粉瘤(ふんりゅう/皮膚の下に袋状の構造物ができ、本来は剥がれ落ちる角質や皮脂が袋の中にたまってできる良性の嚢腫)と説明され、大きな問題はないとわかって安心しました。
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正直なところ、デリケートな場所なだけに診察そのものよりも恥ずかしさのほうが強く印象に残っています。粉瘤は放置して悪化させると、より広範囲の処置が必要になることもあるそうです。これからは、場所や気持ちの問題でためらわず、少しでも不安を感じたら早めに受診しようと思っています。
【久野先生からのアドバイス】
・放置せず早めに受診を:粉瘤は自然に消えるものではありません。また、鼠径部のしこりは「鼠径ヘルニア」など、皮膚以外の病気による場合もあります。部位にかかわらず、違和感が続く場合は医療機関で相談しましょう。
・無理につぶさない:自分でつぶすと細菌感染を招き、炎症が広がる恐れがあります。痕も残りやすくなるため、触らずに病院へ向かってください。
・摩擦と蒸れを避ける:鼠径部は下着の摩擦が刺激になりやすい場所です。締め付けの少ない下着を選び、患部を清潔に保つことが悪化防止の基本です。
・粉瘤を取り除くには袋状構造の摘出が必要:粉瘤は、袋状の構造物が残っていると再発することがあります。完全に取り除くには、袋状の構造物を含めて摘出する治療が必要です。炎症や痛みが強い場合には、まず切開して内容物を排出する処置が優先されることがあります。
監修/久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
著者:佐藤ありす/40代女性・パート
イラスト:アゲちゃん
足の付け根の異変に市販薬で対処した私の後悔

長期休みの最中、足の付け根に謎のできものができました。痛みは強くないものの、触るたびに気になり、頭の片隅から離れませんでした。ただ、できものの場所が足の付け根ということもあり、人に相談するのもためらわれ、皮膚科に行くという選択肢は後回しになっていきました。
不安になり、スマホで症状を検索してみると、似たような体験談がいくつも出てきました。自然に落ち着いたという話を読むうちに、「少し様子を見てもいいのかもしれない」と思うようになりました。抗菌成分を含む市販の軟膏を塗りながら、できるだけ気にしすぎないように過ごしていました。
数日後、腫れや違和感は引き、ひとまず症状は落ち着いたように感じました。ただ、病院で診てもらったわけではなかったため、完全に安心できたわけではありませんでした。自己判断で対処したこと自体はラクでしたが、きちんと診てもらっていないことが、後からじわじわと気になってきたのです。
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今回の件で、デリケートな場所だからこそ「恥ずかしさ」が先行し、受診の判断を鈍らせてしまったのだと痛感しました。自己判断でその場をやり過ごせても、「本当に大丈夫だろうか」という不安までは消せません。一時の恥ずかしさよりも、医師に診てもらう安心感のほうがずっと大切だと学んだ出来事でした。
【久野先生からのアドバイス】
今回のケースのように、足の付け根にできるしこりとして、粉瘤や「毛嚢炎(もうのうえん/毛包に炎症や感染が起きた状態)」などが考えられます。
体験談では、市販の軟膏を塗った後に腫れや違和感が引いたとありますが、その軟膏によって症状が改善したとは断定できません。 粉瘤であった場合、袋状の構造物が残っていると、再び腫れや炎症が起こることがあります。
また、場所が足の付け根(鼠径部)であるため、皮膚の病気以外にも、リンパ節の腫れや「鼠径ヘルニア(脱腸)」などの可能性も否定できません。
「場所的に恥ずかしい」という気持ちはわかりますが、別の病気が隠れている可能性もあります。自己判断で様子を見続けず、気になる症状があれば早めに皮膚科などの医療機関を受診してください。
監修/久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
著者:円山まる/40代女性・パート
イラスト:藤まる
デリケートゾーンの激痛で緊急受診した結果

私は普段、脱毛はしておらず、毛の処理はいつもカミソリでしていました。そんな折、Iゾーン付近に粉瘤(のようなものができることが時々あり、今回も「また同じところを誤って傷つけたのかも」と軽く考えていたのです。
ところが数日後、椅子に座るだけでおしりを浮かせてしまうほど強い痛みに変わり、思わず婦人科へ急ぎ向かいました。診察の結果、予想以上に腫れが大きくなっており、切開が必要な状態になっていたことを知らされました。
医師からは、「毛の処理をカミソリでおこなった際、粉瘤を傷つけて炎症が広がった可能性がある」と説明されました。その後すぐに処置がおこなわれたのですが、デリケートな部分を切るということもあり、大人ながら涙が出るほど痛みが強かったのを覚えています。
処置後も数日は塗り薬とガーゼが欠かせず、日常生活の動作一つひとつがとても不自由でした。「やっぱりデリケートゾーンって言うだけのことはあるんだな……」と身をもって実感した瞬間でした。
今回の経験から、カミソリでの自己処理や、できものをそのままにしておくことには気を付けようと思いました。
私は生理前後などに毛の処理を頻繁にしていたのですが、「脱毛をきちんと考えよう」と心から思うようになり、費用のために貯金を始める決意も固まりました。
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本当に痛くて大変な経験でしたが、デリケートな部分にもっと気を配る必要があると気付くきっかけにもなりました。これからは無理な自己処理を控え、同じような思いをしないよう気を付けていこうと思っています。
【久野先生からのアドバイス】
今回のようにデリケートゾーンのしこりや痛みの場合、婦人科でも皮膚科でも診察は可能です。ただ、粉瘤や皮膚の腫れが疑われる場合は、皮膚科での対応になることも多いです。近くて受診しやすい科で構いませんが、迷ったときは皮膚科を選んでいただいても問題ありません。
監修/久野 賀子先生(PRIDE CLINIC 医師)
PRIDE CLINIC 院長。長年にわたり大手美容クリニックで通常の美容皮膚科診療だけでなく、新入職医師の指導や、VIP対応などをおこなっている。それらの経験を通じ、気軽に先進的な治療を受けていただける、自由で明るいクリニックを目指している。
著者:白井まな/20代女性・アルバイト
イラスト:きょこ
まとめ
足の付け根やデリケートゾーンにできたできものを見せる恥ずかしさから、受診をためらう気持ちは3人に共通していました。自己判断で症状が落ち着いても不安が残った人もいれば、痛みが強くなって処置を受けた人もいます。受診をためらいやすい場所のできものだからこそ、自己判断で対処する難しさを感じる3人の体験談でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています
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