知ってしまった、ママ友の本性…
1歳の娘と4歳の息子が通う保育園で仲良くなった、穏やかなAさんといつも明るいBさん。仕事や子育ての愚痴などなんでも話せる仲良し3人グループで、シャイな私とAさんは、明るいBさんにいつも助けられていました。
そんなある日、保育園に子どもを預けている間に3人でランチへ。会話は大盛り上がりで、日ごろのストレスも発散できる楽しい時間を過ごしていました。すると突然、Aさんのスマホが鳴ります。「ごめん! 子どもが熱出したらしくて! 私のお会計、あとで払うから立て替えておいてくれない?」と焦った様子のAさん。私とBさんは「大変! お金はあとでいいから、気をつけてね!」と快く送り出しました。その後お迎えに行くときもBさんとの会話は絶えず、保育園を出て「また明日ね!」と笑顔で解散したのでした。
しかし家に着き夕飯の準備をしていると、Bさんから「大変! すぐAさんのインスタ見られる!?」と焦った様子のLINEが届きました。なんだろう? と思いながら急いでInstagramを開くと、Aさんのアカウントでライブ配信が始まっていました。画面には部屋の天井が映っており、マイクからは帰宅した夫にAさんが何か話しているのが聞こえます。Aさん夫婦はライブ配信に気づいていないようで、2歳の息子くんが何かの拍子にライブ配信のボタンを押してしまったのだろうと思いました。
しかしそれだけなら、Aさんに教えてあげたらいいだけのこと。なぜ私に知らせてきたのだろうと不思議に思っていると、テンションが上がっているのか、Aさんは声のボリュームを上げて話し始めました。すると先ほどまでははっきり聞こえなかった会話が、内容がしっかりわかるほど鮮明に聞こえてきたのです。
Aさんは「今日ね、子どもが熱出たって嘘ついてランチ途中で逃げてきたんだよね~! 高いランチ代も浮いてマジ最高〜!」「スマホのアラーム機能で自然に音を流して、着信が来た風に装ったの。私、天才じゃない?」と、ハイテンションで夫に話しています。私はその言葉を聞いて、絶句。
夫が「はぁ? お前それ大丈夫かよ……」と呆れている声も聞こえますが、Aさんは「さっきも言ったでしょ〜? あの2人チョロいから『あとで払う』って言えば疑わずに立て替えてくれるんだよね。特にBさんとかおめでたい性格だから楽勝(笑)絶対催促とかしてこないだろうし、そのまま奢られとこうかな~って」と余裕な口ぶりです。きっとこの会話以前にも私とBさんのことを話していて、そのためBさんは私に連絡してきたのだろうと察しました。
信じられない発言に怒りとショックで固まっていると、途中で夫がスマホに気づいたようでした。「……おい、これインスタライブ起動してないか!? 視聴者数出てるぞ!」「えっ、嘘でしょ!? やばい、切って!!」という悲鳴とともに、配信はぶつりと途絶えました。
子どもが誤って操作して始まった生配信のせいで、Aさんの悪巧みから踏み倒しの計画まで、すべてが明るみに。もはやAさんは、言い訳のしようもない状態です。
翌朝、子どもたちを保育園へ預けに行くと、Aさんの姿がありました。私はBさんと一緒に近づきます。そしてBさんが「昨日のライブ配信で、会話が全部聞こえてたよ。嘘ついて逃げて私たちのこと馬鹿にしてたの? 立て替えたお金も返して」と声をかけました。
するとAさんはハッとしたものの、すぐに開き直って周囲のママ友にも聞こえるような大声で「何の話!? 証拠でもあるわけ!? たかが数千円のランチ代くらいで難癖つけて! 集団で私をカツアゲしていじめる気!? 警察に言うからね!」と叫んだのです。あまりの理不尽さに開いた口が塞がりませんでした。
ライブ配信は録画しておらず手元に証拠はなかったため、それ以上強く追及することもできず……。Aさんはそのまま逃げるように去り、すぐにSNSのアカウントも削除してしまいました。さらにAさんはその後、他のママ友たちに「◯◯さん(私)とBさんから嫌がらせを受けている」と被害者面で嘘を言いふらしていたのです。返金を依頼しただけなのに、Aさんの非を棚に上げて「カツアゲ」「嫌がらせ」と言いふらされ、私たちはあきれるしかありませんでした。幸いなことに、私たち以外にもAさんの誤爆ライブ配信を見ていたママたちが数名いたため、嘘の噂はすぐに消えていきました。もちろんAさんとは距離を置いています。
立て替えたお金は戻りませんでしたが、都合よく利用され続ける前に本性を知り、悪意のある人と距離を置くための勉強代だったと思うようにしています。人間関係で違和感を覚えたり、トラブルに巻き込まれたりしたときは、感情的にならず、証拠をきちんと残し、第三者に事実を伝えることが大事だと学んだ出来事でした。
著者:木村凛/30代・ライター。4歳と1歳の兄妹を育てる転勤族ママ。繊細な長男と怖いもの知らずな娘の対応に追われる毎日。早く子どもを寝かせて自分磨きの時間も大事にしている。
作画:けだま
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年4月)