帰り際、ママ友がバッグから取り出したのは…
その日は平日の午後、A子さんと4歳の娘さんがわが家に遊びに来ていました。子ども同士を遊ばせながらお茶をして、和やかに過ごしていた夕方のことです。
翌日のゴミ出しに備え、私がリビングの隅にまとめておいた市の有料指定ゴミ袋を縛ろうとすると、A子さんがおもむろに大きなトートバッグを開けました。
そこから取り出したのは、自宅から持ってきたと思われる、パンパンに膨らんだ不透明なプラ袋。そして「これ、ついでに一緒に入れて捨てておいて~」と言いながら、わが家のゴミ袋へ入れようとしたのです。
私は驚いて、「ちょっと待って! それって自分の家のゴミだよね? これは市指定の有料の袋だし、困るよ!」と止めました。
するとA子さんは、「えー? だって袋にまだ半分くらい余裕あるじゃない。隙間を残して捨てるほうがもったいないでしょ。別に減るものじゃないんだから、ケチケチしないでよ」と言うのです。
私にとっては、ゴミ袋代だけの問題ではありません。「家庭で出たゴミは自分で処分するものだと思うから、持ち帰ってね」と伝え、A子さんのゴミは受け取りませんでした。
その場ではそれで終わったため、私もこれでわかってもらえただろうと思っていました。
別のママ友から聞いた、まさかの話
ところが後日、別のママ友と立ち話をしていたときのこと。その人から、「A子さんって、うちに来たときもゴミを置いていこうとするのよね。断ったら、『〇〇さん(私)はいつも快く捨ててくれるのに』って言われちゃって……」と聞かされたのです。
私は一度もA子さんのゴミを引き受けたことはありません。それなのに、まるでわが家ではいつも捨ててもらえるかのように話されていたことに驚きました。
しかも、ほかの家で断られたときにまで私の名前を出していたと知り、「どうしてそんなことを言うの?」とモヤモヤした気持ちが残りました。
この一件以来、A子さんから「また遊びに行っていい?」と連絡が来ても、「家族の都合があって」と断るようになり、自宅へ招くことはやめました。また、私の名前を出されていたことについては、話を教えてくれたママ友にも「うちもお断りしているから、そこは誤解しないでね」と伝えました。
その後はA子さんと少し距離を置くようになり、同じようなことに悩まされることもなくなりました。その場で断っただけでなく、事実と違う話についてもきちんと伝えられたことで、私自身も少しホッとしました。今では、無理に付き合いを続けず、距離を置いてよかったと思っています。
◇ ◇ ◇
親しい間柄でも、「これくらいならいいだろう」という感覚は人によって異なります。自分にとってはささいなことでも、相手にとっては負担になることも。相手の持ち物や家庭のルールに関わることほど、自分の判断だけで決めず、相手の意思を尊重したいですね。
著者:宮崎夏生/30代女性。2020年・2023年生まれの男の子と夫と4人暮らし。専業主婦。ママ友の間ではきれい好きとして知られている。
取材・文:井上隆
イラスト:キヨ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)