私のお皿だけ、明らかに料理が違う…
その日も義実家で、義両親と義妹、夫、小学1年生の長女と一緒に夕食を囲んでいました。義母が用意してくれたのは、エビフライやハンバーグ、サラダなど。
義両親と義妹、夫のお皿にはエビフライが2本ずつとハンバーグが盛り付けられ、長女にも同じメニューが子ども向けの量で用意されています。
ところが、私のお皿にあるのは小さなコロッケ1個とサラダだけ。エビフライもハンバーグもありません。
以前から義実家で食事をすると、私だけ料理が違ったり、量が少なかったりすることがありました。その日も「またか……」と思いましたが、場の空気を悪くしたくなくて、何も言わずに食べようとしました。
夫も特に気づいていない様子で、義父や義妹と話をしながら食事をしています。
長女「どうしてママだけないの?」
すると、向かいに座っていた長女がそれぞれのお皿を見比べ、突然、「おばあちゃん、どうしてママだけエビフライもハンバーグもないの? パパたちのお皿と全然違うよ」と大きな声で言ったのです。
その場が一瞬、静まり返りました。
義母は慌てた様子で「あ〜……だって、ママは少食だから」と笑ってごまかそうとしました。すると長女は首をかしげ、「でもこの前、ママはハンバーグ2個食べていたよ。少食じゃないよね?」とひと言。
長女のあまりにも素直な返しに、私は驚きました。夫もそこで初めて私のお皿を見て、「えっ、本当だ。なんでコロッケだけなの?」と義母に尋ねました。義母は「たまたまよ」と答えましたが、それまで黙っていた義父が「そう言われれば、毎回そうだな」と口を開いたのです。
さらに義妹まで、「私も前から気になっていた。私にはエビフライ2本あるのに……。いつもお義姉さんにはみんなと違うものが出ているよね。お義姉さんの希望なのかと思ってたけど、違ったの!?」と続けました。
家族から次々と指摘され、義母は…
義父が「お前、わざとやっていたのか」と真顔で尋ねると、義母は顔を真っ赤にして「そんなつもりじゃなかった」と繰り返すばかり。
夫は「俺は今まで気づかなかった。ごめん」と私に謝り、「これからは同じものを出して」と義母に伝えてくれました。
その後、義母は私のお皿に夫たちと同じエビフライとハンバーグを盛り付け、「ごめんなさい」と小さく謝りました。
それ以来、義実家の食卓で私だけ料理が違ったり、量を減らされたりすることはなくなりました。義父や義妹も以前より私を気遣ってくれるようになり、夫も食卓の様子をよく見てくれるようになりました。
私は、それまで「せっかくの食事の場で波風を立てたくない」と思い、違和感があっても口にできずにいました。そんな空気を変えてくれたのが、長女の素朴な疑問でした。
長女は義母を責めようとしたわけではなく、目の前にある違いをそのまま口にしただけだったのだと思います。それでも、そのひと言をきっかけに家族みんなが状況に目を向け、長く続いていたモヤモヤが解消されました。今でもあの日を思い出すと、娘が気づいたことを素直に言葉にしてくれたことをありがたく感じます。
著者:佐々原まゆ/30代女性。2019年生まれの長女、2021年生まれの次女、2024年生まれの長男、夫の5人暮らし。介護福祉士としてデイサービスに約5年間勤務後、出産を機に退職。現在は在宅でカスタマーサポートやWebライティングなどの仕事をしながら、3人の子育てに奮闘中。
イラスト:森田家
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年9月)